第12話屋敷と金

僕は王城を出た後、もらった屋敷に向かっていた。


「こんなに大きな屋敷をもらっていいの?」


「はい。王女様方の命の恩人に小さな屋敷を与えるわけには行けませんから。」


そう、僕がもらったのはとても大きな屋敷だったのだ。


「ありがとう。それじゃあ中を見たいんだけど。」


「はい。こちらがカギになります。」


そういって僕はカギをもらった後、中に入った。


「中には何もないんだね。」


「はい。しばらく誰も暮らしていなかったため、家具が必要なかったのですよ。」


そう、中には何もなかったのだ。ただしそのおかげかとても広く感じられた。


「広いのはうれしいけど、こんなに大きな屋敷一人じゃ管理しきれないよ。」


「それならば、奴隷などはいかがですか?」


「それなら大丈夫だと思いますがそんなお金はありませんよ。」


「王城で王様がお金も与えると言っていたのでそのお金を使えばいいのですよ。」


「そういえばどれだけお金をもらえたのですか?」


「白金貨100枚と金貨100枚ですよ。」


「そ、そんなに!?」


確か、石貨1000枚で1銅貨、銅貨100枚で1銀貨、100銀貨で1金貨、100金貨で1白金貨、100白金貨で1黒金貨となっている。そして、1石貨は日本でいう一円と同じだから

1000石貨=1銅貨=千円

100銅貨=1銀貨=十万円

100銀貨=1金貨=千万円

100金貨=1白金貨=十億円

100白金貨=1黒金貨=千億円

だから僕は今、千十億円もらったことになる。


「貴族になったものはこんなにもらえるのですか?」


「いえ、ふつうはこんなにもらえませんが、あなたが救ったのは王女と公爵令嬢なので普通より多くのお金が与えられました。」


「ちなみに奴隷一人はどのくらいのお金がかかるのですか?」


「ふつうは1~3金貨。特別な奴隷でも20金貨で済みます。」


「では、僕がこのお金を使って普通の奴隷を買ったら何人くらいを買えるんですか?」


「普通であれば1白金貨も使わないほうがいいのですがもし、全てのお金を使うとするなら1人3金貨だとしても、3366人は買えることになります。」


そ、そんなに!?


「でも買うとしても今は10人くらいがいいですよ。」


「わかった。では今から向かおう。」


そう言い僕はこの王都1の奴隷商に向かい馬車を出した。

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