43. 心の乱れ
夫がいるときにしておきたいことはたくさんある。カーテンの洗濯やジェラートを食べに行ったり、家具を買い足したり、お米を買ったり…やってもらいたいことがたくさんあるのだ。
「でもその前にこの部屋なんとかしないとね」
わたしはザ・テキトーである。というか、テキトーでもないと育児なんてやってられない。実家住まいの頃は母が片付けてくれていたし、引っ越してきてからは頑張っていた(夫もいたし)。でも夫のいない今、娘と二人、誰か訪ねてくるわけでもない我らの城を逐一丁寧にお片付けなんてやってられんのだ。
「そのうえ片付けたそばから散らかされるのに片付ける意義とは!」
ということで中途半端な散らかりようで日々過ごしているのだが、夫が来るとなるとそうはいかない。
自衛隊は厳しい。生理整頓も大切な仕事だ。心身の乱れを整えるらしい。つまり我が家は乱れまくりだ。
「東海で厳しい隔離生活をしている奴には惨事のあとのように見えるだろうな…」
「んきゃあー!」
「…まぁほぼちいちゃんだし、いっか」
娘に甘々なことを信じる。
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