第153話 苦悩

……PPPの中で悩みが1番多いのって誰だと思いますか?


私は私だと思う。

ジャパリパークのアイドルですもの……。

それに最近は『彼女』を目で追っちゃったり……

「……ん?どうした?」コソッ

「あ、いえ、ちょっとコウテイさんのステップを参考にしたり……」ヒソッ

「なら参考にするといいよ。大丈夫、応援してるよ。」コソッ

「あ、ありがとうございます……」ヒソッ

そう、PPPのリーダーコウテイさん。

応援してくれたりしてるから本当に感謝です。

でもちょっと恥ずかしいな……。

「みんなバッチリね!じゃあ次の曲!」

私は難しいステップを上達しようと日々頑張ってもいます。悩みが多くてレッスンがキツいときもあるけど……張り切っちゃいます!


「……ふぅ、休憩時間よ!」

「はぁ……はぁ……」

本当にキツいです。

「うぅ……」

「……ジェーン最近悩んでないか?」

「わ、コウテイさん!……いえ、ちょっとステップが」

「それは分かる。もっと他のことで……」

「そそそそんなこと!あ、じゃぱりまん食べに行ってきまーす!」

「ジェーン!?」

危うくバレそうに……逃げなきゃ……


「うーん……上手くいきませんね……」モグモグ

橋の上でオレンジ味のじゃぱりまんをチビチビ食べる私……。

本当に私ってまだまだ過ぎる……。

「私……私は!」

そう言って顔を上げたら……

「……!?」ゴクッ

「よ!」ニッ

「ん……んんん……!」

「!? ジェーン大丈夫か!ジェーン!」

びっくりしてじゃぱりまんを飲み込んでしまって喉に……!

「……ケホッ、ケホッ……なんとか大丈夫れす、それより……」

「んー?」


「何でジャイアント先輩がここにいるんですか!」


ジャイアント先輩はいつも急に現れる……

「いや~ちょっとこっちの様子が見たくてな?」

「本当に何者なんですか……」

「シッシッシ!ジェーンが悩んでそうだったから舞い降りた天使だぞ!」

「天使……」

でも本当に言いたくない。

「何で悩んでるんだ~?ん~?」

「ジャイアント先輩にも言えませんよ!」

「……まさか」

え?バレてる!?

「フレンズを殺しちゃったとか……」

違う!違うけど教える気にもなれない!

「そんなわけないじゃないですか!私は純情可憐をモットーとするアイドルなんですよ!?」

「そっか~。じゃあ何だよ~?」

「歌とかダンスとかトークとか毎日のレッスンがキツいだけですよ……」

「本当にそれだけかな~?」

う……しぶとい……

「話さないと本当にフレンズ殺しの犯人になるぞ?……まさか恋?」

「はう!?///」

やっぱりジャイアント先輩は鋭……

「最近イワプリが付き合ったんだよな?ならイワビーを狙っていたとか……」

……やっぱりジャイアント先輩は天然だなぁ……。

「違います」キッパリ

「違うのか~?じゃあじゃあ何~?イワプリじゃないなら……フルグレ?」

「違います」キッパリ

「じゃあコウテイ?」


「コ、コウテイさんが好きとかそんなの……///」


「……。」

「……!///」


墓穴掘ったーーーーー!


「……成る程な?」

「……ナ、ナンテ」

「……いいか、ナンテで済むならな」

「……?」


「警察はいらないんだよぉ~♪スタコラサッサ~♪」


「ジャイアント先輩待って下さい!ジャイアント先輩!?」

コウテイさんの所へ行く勇気もない!かと言って逃げる勇気もない!これはもう諦めて告るしかないのでは……!///



でもワクワクを信じて……

告ってみようかな?

ナンテ……


「……よ!コウテイ!」

「「「「え!?ジャイアント先輩!?」」」」

「用があるのはコウテイだけ!だよな?」

(うむ!)

(ご苦労)

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