第136話 病気

「「「「「「ようこそ ジャパリパーク!」」」」」」

今日も練習練習!

「マーゲイさん歌上手でーす!」パリパリ

一袋のじゃぱりちっぷすを持って見学するパフィン。あれからやくそくは守るようになった。

「そんなことないですよぉ~」

照れるマーゲイ。

「さ、もう1回やりましょう!」

「マーゲイ、さっきから水飲んでないけど……」

「平気です!」

え……嫌な予感……


また『ようこそジャパリパークへ PPP with マーゲイ』を踊り始めたその時。


タンッ パリッ


マーゲイが踏んだステップとパフィンが食べるじゃぱりちっぷすの音が重なり……


「うぁ……」「んむ……!?」


マーゲイもパフィンも倒れた。

「マーゲイ!?パフィン!?大丈夫!?」

プリンセスが駆け寄った。

「無理……お腹痛い……でーす……」

返事したのはパフィンだけだった。

「誰か!博士!博士を呼んで!」

本当のドッタンバッタン大騒ぎだ……。


「うむ……話を聞く限りマーゲイは『熱中症』」

「パフィンは『食中毒』ですね……。」

んー、何か聞いたことある。

「どうすれば……治るのでーすか……!?」

「パフィンには薬を持ってくるので……待つのです!」

博士が飛び去った。

来る時持ってこいと思ったが……みんなパフィンが何の病気か分からないんだった。

「マーゲイは……涼しい場所に移動させて水を与えれば良いのです!」

残った助手が言った。

「外の方が涼しいわよね……なら外の近くに移動させて……後は水ね。」

「なら……いい考えが……!」

パフィンが外へ飛び出した。お腹痛いのに……!?

「パフィン!安静にしているのです!パフィン!」

パフィンはそれを聞いちゃいない。


しばらくしてパフィンが戻ってきた。

じゃぱりちっぷすの袋の中には大量の水が入っていた。

「これを……ちょっとずつ……飲ませる……でーす……」

「パフィン、無理しちゃ駄目だ!」

「コウテイさん……気にしないで……下さーい……」

「気にしますよ!」

「ジェーンさんも……大丈夫でーす、じゃぱりちっぷすなんて捨てていいでーす……食中毒の原因ですから……」

お腹を抱えるパフィン。じゃぱりちっぷすを捨ててまで水を入れるとは、よっぽどマーゲイが心配なんだな……。

「パフィン……分かりました、マーゲイにこれを飲ませます。」

マーゲイに水を飲ませる助手……。

「……これでしばらく安静にしてれば平気です。パフィンも安静にしていて下さい。博士がそろそろ……」

「パフィン、待たせたのです!」

「噂をすれば。」

パフィンも薬を飲んだ。みんな博士助手にお礼を言った。そして博士助手は飛び去っていった。


夕方になった。

2人ともなんとか治った。

「マーゲイ、パフィン、大丈夫?」

「大丈夫です!」「大丈夫でーす!」

ピンピンしていて何よりだ。


……そこに


「……おーい!」


あんかけが来た!?

「ん?あんかけ?何で来たんだ?」

「今夜……ろっじで怪談大会があるんだけど来る?」

「「「「「「えぇ!」」」」」」

唐突な誘いにみんな驚く。

「……私は行きたいわ。」

「「「私も!」」」「俺も!」「フルルも!」

「怖いのは苦手でーす……。」

「ならパフィンは行けませんね……。」

僕達はパフィンに別れを告げ、ろっじへ向かった。



怪談大会……

んーん、怖くない。

だから怖かったら守るからね、フルル。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る