第74話 連想

「伝言したから連想しよう!『マジカルバナナ』!」

あんかけがやくそく通りまた来た。

「バナナー!?食べる食べる!」

「バナナを食べる遊びじゃないよ……まあ説明するとみんなで『マジカルバナナ』と言って1番最初のフレンズが『バナナといったら』で連想するものをいう。黄色だったら『バナナといったら黄色!』と言う。次のフレンズは『黄色といったら』で連想するもの!レモンだったら『黄色といったらレモン!』と言うんだ。これを順番通りテンポよく言わなきゃいけないし、同じものは言っちゃ駄目だから少し難しいよ!」

「レモンも美味しそ~」

まあ酸味が……ね。

「あはは、フルルの頭の中は食べ物ばかりだね……じゃあ早速やろうか!テンポよく最後まで残れたフレンズの勝ちだよ!」


順番は

あんかけ→プリンセス→コウテイ→ジェーン→イワビー→グレープ→フルル→ジャイアント先輩→マーゲイ

の順!僕がフルルの前なのは、僕の言葉が分かるフレンズがフルルだけだからか。

「じゃあ始めよう!マジカルバナナ、バナナといったら黄色!」

「黄色といったらコウテイ!」

「私といったらリーダー」

「リーダーといったら……!?」

「ジェーンアウト……」

早いな……

「すみません、リーダーであるコウテイさんをずっと見t……」

……告白!?

「ず、ずっと見てお手本にしているのに……」

上手く誤魔化したな!


「というわけで俺からだな!マジカルリーダー!リーダーといったら偉い!」

(偉いといったら博士!)

こんなこと言いたくなかったけど……

「博士といったら助手!」

「助手といったらミミズク!」

「ミミズクといったらえもの!」サラッ

サラッと言ったよサラッと!そっかマーゲイ肉食動物か!怖い怖い!

「えもの!?」

「あんかけアウトよ!」

「しまった、ついツッコんでしまった……」


「私からね!マジカルえもの、えものといったら魚」

「魚といったら食事」

「食事といったら美味しい!」

(美味しいといったらじゃぱりまん!)

あたりまえ!

「じゃぱりまんといったら葡萄味!」

「葡萄味といったら……?」

「ジャイアント先輩アウト!」

「え~、『葡萄』だけなら思いついたのにぃ~」

残り6人……


「私からですね!マジカル葡萄味!葡萄味といったらフルルさんの好きな味!」

「フルルさんの好きな味といったら……無理よこんなの……」

「プリンセス仕方ない……」

まあこれは……ねぇ……


「マジカルフルルさんの好きな味。フルルさんの好きな味といったら葡萄」

『味』はついてないからセーフ?

「葡萄といったらグレープ!」

(グレープといったら自分!)

「自分といったらフルル!」

そっか、フルルにとっての『自分』はフルルか。

「フルルさんといったら天然で可愛くてファンがいっぱいなの知っているのにグレープさんだけを愛していてそんな感じで意志がしっかりしているのも何ていうか」

「マーゲイアウトアウト!」

熱くなりすぎ……


「マジカルフルル、フルルといったら可愛い」

「可愛いといったら愛嬌がある!」

(愛嬌があるといったら僕の彼女!)

「……///」

「フルルアウト……赤面してるけど何言われたし……」

まあ『フルル』と『僕の彼女』、表現違うしこれもセーフ。


「フルルが脱落したのでグレープも……ごめん。」

「そっか~……ごめんグレープ……」

(いいんだよ。楽しめたから。)

「……グレープは優しいね~……よしよし」

(……♪)


「俺とコウテイの勝負だ!マジカル愛嬌がある!愛嬌があるといったら俺!」

自画自賛!?

「イワビーといったらロック」

「ロックといったら俺!」

派手に間違えた!『俺』はもう出たよ!


「というわけで優勝はコウテイ!じゃあ自分はこれで~」

こうしてマジカルバナナは幕を閉じた。



フルルといったら可愛い。全然間違えていない。

フルルのいいところは探せばどんどん出てくる。だからどんなきみも大好きだよ!

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