第113話 ダークエルフの種族内 楚・漢戦争一時休戦? (12)
でッ、相変わらず不機嫌な様子を装いながら、劉邦や他の将達に、自分の真意……。
もう夫劉邦には、自身の想いの心が無い事を悟られぬように、取り敢えずは未だ妻らしく装いながら、子房様の様子を凝視する事に決めたみたい、この野心家のお姉様は……。
だから今は取り敢えず、籍の下へ行く手立てを思案しながら、イライラと不満をあらわにするのやめる事にしたみたいなのだよ。
そんな御様子の呂雉様の真意が分かったのか? 解らないでいるのか?
まあ、当の本人でもないから、此方でも何を思案をしているのか、良くは解らないが?
子房様は、『うふ』と、笑みを呂雉様に浮かべて。
「呂雉様、先程も
まあ、こんな感じの言葉……。
呂雉様に『するだけ無駄だから、しんがりなどしない方がいい……』と、何とも酷い言葉を述べた。
まあ、確かに酷い言葉を述べた子房様ではあるが、此方も傍から見ていても、敵である覇王の軍の方がどう見ても優勢なのは間違えないと思う。
う~ん、でも、これも彼女の偽装による策なのか?
「……子房、妾を止めなくても結構……。妾自身は既に部下共々討ち死にをする覚悟もできています……。だからいらぬ心配は無用……。我が国の為にと、少しでも長く時間稼ぎをしますから、貴方達は早くこの場からお逃げなさい……」
ここまで呂雉様は口を開いたところで、一度自身の口を閉ざして、子房様の目を見詰めたよ──。
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