　でッ、その後韓信様は、自身の顔を緩め鼻の下を長く伸ばす籍を見ては──。

（ゲッ！気持ち悪い男！私の身体ばかりを舐めるように見てる。本当にいやらしい男ですね！う～ん、でも？上手く策を練り、このいやらしい男を手玉にすれば解放してくれるかも知れませんね？）

　心の中で韓信様は、こんな事を呟きながら。自身の着衣している露出の多い煌びやかな甲冑の隙間から。褐色色した艶やかなたゆんたゆんの谷間を見せチラつかせたりして、籍の男としての性と欲情心を誘いながら。

「覇王様ぁ～、私をどうか、解放してください。お願いしますぅ～」

　まあ、とにかく甘えるような、甘い声色を使用しながら籍を韓信様は、女の身を武器にしながら解放を嘆願していたよ。

「うぅ～ん、でも？」

　やはり、世の中そんなに甘くない。籍の口からもこんな言葉が漏れてくる。

　だってさぁ？良く考えて見て？

　韓信様を解放すれば、後々自軍の脅威になる明白だと、籍自身も分かるから、良い顔をしないよ。

　それどころか？籍自身も顔の眉間にしわを入れ両手を組み考え始めるよ。

　韓信様の処分をどうするか？

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