第64話 項籍・項羽と韓信! (33)

「あああ、任せておけ籍ぃいいいいいいっ! 愛するあなたがぁあああ、本当に心の底から儂の事を愛してくれてぇえええっ! 心の底から鼓舞を続けてくれるならぁあああっ! 儂は愛するあなたの為に奇跡を起こしぃいいいっ! 今度こそ韓信を撃退してみせるからぁああああああっ!」


 こんな勇んだ大声が先程までのように、パソコンのモニター画面の両サイドに置いてあるスピーカーから流れてきたのではなくて──。


 籍の背?


 それとも天井? パキン! と、生木が割れたような音と共に聞こえてきた。


 う~ん、それは? 『とても、とても……不思議な出来事……と、言うか? 怪奇現象が起こった?』と、傍から見て思った瞬間──こちら側も背筋が冷たくなり身の毛がよだつような感じになった。


 だから此方も恐怖の余り萎縮しながら辺りを確認したのだ。


 う~ん、でも? これと言って可笑しくはない。


 それこそ? 人の目に見えないがいるような感じでもないね?

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