第46話 項籍・項羽と韓信! (15)

 だから籍自身も、両陣の一進一退の攻防を遠目で──。手に汗握りながら食い入るように凝視をしている状態なのだ。


 と、言う事で、両陣営の最初の開戦を切ったのは、と、鶴翼の人の中心に構える……ではなくて! 此方から見ても手薄に見える、左の 夏侯嬰かこう えい隊かな……?


 う~ん、どうやら? 鶴翼の翼の右手に控えていた。 樊噲はんかい曹参そうしんの二人の猛将が待ち構えている場所へと突撃を決行したみたいだよ。


 だから此方もいざ、開戦が始まってからは、本当には大丈夫なの? と、思いながら三人の将達が繰り広げられている。一進一退の攻防を息を詰まらせながら凝視している。


 まあ、此方がこんな状態なのだから。後方で控える籍はと言うと?


 もうそれこそ? 生きた心地がしないほど、心臓をバクバクさせている状態だ。

 だって、皆も知っての通り、実史では確か? 項羽様は韓信様に大敗を期しているのだよ。






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