エルフヒロインが多い中! あえて俺はダークエルフをヒロインに選びました! (SGLの中の項羽・劉邦)
かず斉入道
第1話 前書き
「我が君よ……。あなたの見詰める先には何があるのだ?」
儂はふと、こんな事を想い。我が君へと訊ねてみたのだ。
すると我が君は、自身の顔を上げて、「ん? 俺?」と、呆けた顔……。
と、言うか。とても愛くるしい顔をしながら儂に言葉を返してきたのだ。
でッ、儂の方はと言うとな。そんな儂の君が可愛くて仕方がないから。両手で抱きしめ、儂自身の胸の谷間に、君の顔を埋めつくして。優しく何度も君の頭を撫でながら。
「ああ、そうだ。儂の大事な君と言えば、籍以外誰がいるのだ。可笑しな事を儂に述べないでおくれ……」
と、クスクスと笑みしながら言葉を返したのだよ。するとの、儂の君はな。
「えっ? ああ、ごめんよ。ついついと、羽の素晴らしく美しい肢体に見惚れ堪能していたから、俺自身が上の空で、君の話しを全然聞いていなかったよ……」
まあ、こんな言葉を儂の胸に甘え堪能しながら、言葉を漏らしてきたのだよ。それも吐息と嬌声を交えてね。
でッ、儂はと言うとな、そんな我が君でもある籍の様子を凝視し──今度は籍を強く抱きしめながら、妖艶に自身の身体をクネクネと動かし、吐息交じりで。
「そ、そうか、そうなのか……? そんなにも儂の肢体は良いのか、籍?」
こんな言葉を嬌声交じりで訊ねてみたよ。するとな、今度は、我が君、籍の方が儂に覆い被さるような状態で、『クスクス』と笑みしながら。
「ああ、大変に良いよ。この世の極上と言ってよいほどだ……。まさに羽は、女神さまだよ……。ッて、羽、君の場合は女神さまと言うよりも戦姫、若しくは、鬼神と言った方がいいのかな?」
と、愛する籍は、儂のこの肢体を舐め回すように上から凝視しながら、絶賛をしてくれた。
だから嬉しくて仕方がない儂は、甘え声色を漏らしなからね。
「うぅ~ん、そうかぁ~。籍がそんなにも喜んでくれるなら、儂も本当に心から嬉しいよ……」と、述べたのだよ。
でもね、直ぐに儂は、籍に対して。
「でも、あなた~? 少し話しがずれているような気がすますが。儂が先程あなたにした質問の方は、どうなったの~? 儂は、愛するあなた~、の気持ちが知りたくて仕方がない。だから教えて、あなた~」
まあ、こんな感じで儂は、我が君に対して、相変わらず甘え声色を漏らしながら訊ねたのだよ。
だって、我が家の、若い君主が、今後どのような思いを描き進んで行きたいのか、伴侶の儂としては興味もあるし、知りたくてしかたがないのは当然の事だとは思うから。
「……ん? ああ、そうだね……。羽はさきほど、俺に訊ねていたよね。ついついと羽に甘えていたら、俺自身も、すっかり忘れていたよ。本当にごめんね……」
すると、我が君は、儂に甘え堪能していたから、告げるのを忘れていたと述べてきたのだよ。
だから儂も、自身の頭を軽く振りながら、「うぅん、いいよ。あなた~」と、言葉を返したら、我が君の口からね。
「俺は、この小さな大陸には全く興味などない……。俺が目指すは西──。天竺やペルシャを抜き西へと進むつもりだよ……。誰も今まで無し得なかったことにチャレンジをしてみたい……」
と、儂に笑顔で述べてくれたのだよ。
でッ、儂も籍から、この話しを聞き、「そうかぁ~、籍は覇王や皇帝では無く、もっと上を目指したいのだな?」と、訊ねたよ。
「うん、そうだよ。こんな国など、南にある海に比べれば小さい物だから、欲しい者にあげるよ。俺は別にいらない」
まあ、こんな感じで、儂の君は。大変に勇んだ台詞を伴侶の儂にしいてくれた。
だから儂は愛する籍へと、「籍、あなたが世界を望むなら。儂は籍のために、この手に世界を掴もう」と、勇んだ言葉を告げた。
う~ん、でもね、儂の大事な籍は。
「ん? そうか~、ありがとうね~羽~。本当に嬉しいよ……。でもね、俺の宝物でもある君に、危険なことをさせる訳にはいかないから。俺が全部手に入れて、君達へとプレゼントをしてあげるから楽しみにしていてね」
と、伴侶である儂の胸へと顔を埋め、自身の頬を摺り寄せながら台詞を述べてきたのだよ。
でッ、儂はな、そんな籍の様子を愛おしく見ながら、優しく頭を何度も撫で、甘えさせ堪能をさせながら「ああ、楽しみにしているよ。籍……」と、言葉を漏らし終えると。今度は儂の胸に甘える籍の顔を上げ、そのまま唇を交わし、交じり合ったのだよ。何度も、何度も……。
それも夜明け迄、二人で愛いを確かめ合い堪能をしあった日の出来事だった。
◇◇◇◇◇
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