おまけ3 (対戦相手)

   ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ


 定番の初戦ゴリラ。しかもかなり強化されている。

 しかしながら夕陽的にはやはり相性の良い相手だった。でも普通に苦戦はした。

 流石に夕陽君もゴリラにはトラウマを抱えるくらいにはインパクトを植え付けてきた敵。ってかたぶんもうゴリラ系列はうんざりしてると思う。



   ソード・エンペラー・ソード


 日和さん初戦の敵。

 本来魔剣だったものが退魔の術法により浄化されて聖剣『剣帝剣・白兎』となった。

 元々の性能に加え日和さんの強化を重ね掛けしてあるのでそんじょそこらの名剣を遥かに上回る切れ味と強度を誇る。

 神刀の代わりとして最終盤まで使われ続けたが、最後は粉々になって無事供養された模様。



   竜舞奏


 『四牙』の一人。肉弾戦主体の夕陽を赤子同然に扱う化物の一角。

 同作者対決ということでヴェリテとの対峙も果たしている。個人的にはインファイトもアウトレンジもやれる雷竜に分がある戦いかと思われたが、不意の逆鱗乱舞に押され逆鱗に接触され暴走という展開に持ち込まれた。結局一番困ったのは夕陽という。

 日和さんの後始末が終わってからはフーダニットに回収されメイドとして雑用係に従事する羽目に。しかしながらその後の竜王決戦での彼女の参戦は陣営の勝利に大きく貢献するものとなった。

 実は本物ではなかったということが途中で判明し、死滅の直接的な原因は日和さんとの交戦と竜王決戦での助力が致命打になってしまったらしい。



   ルーチェ・メリナ


 『四牙』の一人。なんと夕陽が相手した敵の内で四天王的なものの半分を担当していたという事実。

 夕陽は純粋な高校生なんで、こういうエロ枠にはすこぶる弱い。浮気とか絶対しないけど、だからって女体になんの興味も示さないかって言われればそんなことない、だってまともな男の子だもの。

 周りも鼻の下伸ばしてた(わけではないけど)夕陽を責めたりする方々ではないので、ヘイトが一気にルーチェに向いた。日和さん現地にいたらこの女比喩でもなんでもなく八つ裂きにされてたと思う。

 幸と地縛霊の少女、それからヴェリテがいなければ骨抜きにされてたと考えると情けなくてしょうがない。いい加減にしないと本編で主人公枠から外すぞお前。



   鋭鬼


 十二鬼神とかいう機体集団の一角。よかった、霊障怪異の蔓延る世界に住まう鬼性種最強の大鬼クラスの敵ではなくて本当によかった。

 古代の特殊金属装甲も、結局解析できれば屑鉄同然の日和さんにとってはあんまり意味を成さなかった。アスリール戦を経て解析の時間が有り余っていたことを前提としていたが、実際の強さからしても創造神や守護神に及ばない十二鬼神レベルなら戦闘の最中に敵世界の文明を読み解いて理解するのは容易かったように思う。

 ちなみに日本史上最大最強と謳われるかの鬼ならば術も小細工もなく拳一発で謎テクノロジーの装甲も金属も粉微塵にできるっぽい。実際退魔師の術法くらいは物理でぶち壊すヤツだった。



   ガーデン・ライラック


 夕陽サイドのラスボス的存在。ついに相手が英霊とかいう規格外に。聖杯戦争でバーサーカーでもやってろと言いたいほどの畜生。

 特にこれといった特殊能力があったわけでもないのにとにかく強かった。南木様のキャラクターは純粋な物理の特化型が多いような気がしますねぇ…。

 ただの狂戦士ならいっそ楽だったのに、歴戦の経験則で即座に相手の闘い方を見抜く眼を持っていたが故に夕陽の戦法も大概見切られていた。

 闘いの中でしか生き甲斐を見出せない、戦士としての極致に行き着いていた女。白兵戦に限ってなら日向日和をも凌駕していたであろう傑物。

 当然夕陽に勝ち筋などあるはずもなかったが、連戦に次ぐ連戦で魂を削り取られいた為に最終盤でようやく互角にまで至る。それでも『灰被ル姫シンデレラ』での超絶ブーストでやっとこさ漕ぎ付いた状態でだったが。

 凄まじく厄介だったが、最期には納得のいく闘いが出来たらしくおとなしく消え去った。でも英霊ってことはまた誰か召喚するんじゃないの?



   ヨハン・V・ベニス


 何気に日和さんが一番危険視してた相手。研究内容があまりにも『こちら側』の世界に触れていた為であるが、輸送船で出会った時は飛んで火に入るなんとやらで率先して殺しに向かった。

 話を繋げる為にヨハンにはラスト・アッシュの誕生に関わっていたということにさせてもらいました。これにより外道度が倍増したけど元々マッドサイエンティストだから関係なかったかな?

 使役する悪霊の最終形態アン・ディー・フロイデは作者様が説明していた通りに元ネタは『歓喜の歌』(あるいは『歓喜に寄せて』)、ベートーベンの交響曲第九番第四楽章で歌われる演奏第一主題のことです。

 この悪霊が用いた〝時流の刃カレントリィ・シュヴェールト〟は上記の元ネタの歌詞にある『時流の刀』より抜粋し勝手にいじくったもの。

 『Ihr stürzt nieder, Millionen?(ひざまづくか、諸人よ?)』

 『Ahnest du den Schöpfer, Welt?(創造主を感じるか、世界中の者共よ)』

 『Such' ihn über'm Sternenzelt!(星空の上に神を求めよ)』

 『Über Sternen muß er wohnen(星の彼方に必ず神は住みたもう)』

 この辺りもモロパクリっすね。ヨハンの異常性を示すいい台詞になりそうだったので引用させて頂きました。ありがとうベートーヴェン。ありがとうシラー。



   ラスト・アッシュ


 星の民、その憎悪、その総軍。焼け焦げた遺灰に集う怨霊の群体。

 当初はこれがラスボスになる予定だった。でも黒竜とかクローン界隈の騒ぎが大きくなってきてコイツを中ボスに格下げ。でも普通に夕陽は負けた。

 基本的に意志の勝負なら正気を疑うほど揺らがないのが夕陽の強みなのだが、数が多過ぎた。数百万に勝てるわけないだろ!

 でも正直言ってただ闘って勝つだけなら出来た。神刀である布都御魂を振り回せば数百でも数千でも霊的な根源なら一刀で殺し尽くせる性能を有していたから。それだとなんの意味も成さないからやれなかった。

 結局は強制的な破邪ではなく相互理解による成仏を願う少女に全てを託し決着はつかず。魂ゴリゴリ削られただけでしたね。

 この時日向夕陽の魂に直接触れたことで星の民は彼の真意を理解し、最終盤では少女の求めに応じ浄化された無数の魂魄は力を貸してくれる運びとなる。

 少女の設定は鋼の錬金術師のホーエンハイムが元ネタっちゃ元ネタ。

 

 

   リブート『太陽』


 初めリブートに手を出す気はまったくなかったのに、なんかよく考えたらドームの外って粘着ストーカー女とか放射線ばら撒き害悪野郎とか怨恨の塊とかうろうろしててめちゃくちゃヤバい環境なんだな、と考えてそれらを一掃する考えに移行。

 コメントにもあった通り、これって一番危険な放射線さえどうにかできればさほど脅威ではないのでした。いや普通放射線とかどうにもできないしそれだけで十二分に世界の敵足り得るんですけど。

 これも日和さんのおかげでしたね。最悪竜種のヴェリテならそういう干渉も受け付けずに闘って単体で勝てたでしょうけど、その場合は核爆発を止められなくてアッシュワールドの半分くらいは酸素無い以上に悍ましい死の世界と化していたのかなとは。

 『太陽』の彼は自爆以前に対戦相手ガチャで大爆死していたのだ……。



   高月あやか


 日和さんガチ切れ通り越して呆れの境地。粘着ストーカー女再来。

 心身共に一番追い詰めたのはこの女だというのは意外というか当然というか、なんというか…そういう関係なんだなって。

 ただし退魔師相手に二度目の対峙(退治?)はイコールで死を指す。おまけに決戦礼装とかいうガチ装備で来た上に、理性もほとんど蒸発した状態と前回の少しでも考える頭を持っていた状態とでは実力の出し方が雲泥の差だった!という個人的な設定!だから勝った!!

 てかリルヤもおったし。あの鎌使いいればなんなら日和さんいなくてもよかったまである。南木世界の戦力は総じて高すぎるが故に扱いに困る時もあるのだ…。屍神連中の世界も大概だったけども。

 星空の魔女はさっさとコイツ連れてって。もう戻って来ないで。



   ガーデン・ローズ


 控え目に言ってバグ。存在自体が有害。レイドボス。

 ガーデンローズっていうより暗黒竜がメインだけど、その力を引き出して戦っていたローズも最悪に強烈だった。

 黄金竜ヴェリテ、神銀竜エヴレナ、竜舞奏、、死神リルヤ、屍神アイダ、日向夕陽の総掛かりに加え、四大コロニーマスターと日向日和の援護をもってようやく倒し切れたモンスター。ウルトラマンに出て来る怪獣でももうちょっと有情だぞ。

 こんなに山ほど特効戦力用意してきたのにどうして辛勝なんだ…?って書いてて不思議でしょうがなかったです。規模が規模だし仕方なかったんですね!

 未覚醒の暗黒竜にどこまで意思が戻っていたかは不明ですが、最後は自身を愛する女と共に死ねて良かったんじゃないでしょうか。もう暴れないでね。次は勝てる自信ないから。



   アイネ&葵&茜


 日和さんサイドのラスボス的存在。ようやくのご対面。

 マジで初めっから殺す気満々だった。むしろ一刻も早く殺さないと主人公が間に合う懸念があったから割と心中では焦ってたくらい。

 だけどカルテッドが予想以上に戦闘経験を積んで想定を超える速度で成長していたが故に梃子摺ってしまう。あとアイネの戦闘能力も純粋に高かったのが日和さんの計算を色々と狂わせた。

 (本当はクローンの存在構成いじくれば日向日和から離れた存在にも出来るんだけど、普通に殺した方が手っ取り早いからそうしよ)って思ってたのにおいおい何絶好のタイミングで間に合っちゃってんだよ君ぃ!?からの(あーこれはもうご破算だこのクローン共生かして無害化させるしかなさそう)に進路変更。涼しい顔して我が子の為なら東奔西走、普段ならまずやらない苦労を自ら買って出る。

 圧勝っぽく描写したけどこの時点で決戦礼装の防護術式は完全に破壊されるわ術の多用を否応なく強制されるわで結構ストレスと疲労は溜まっていた。あと少しで第一コロニーごとぶち壊す大術式の起動も視野に入れるところだったくらいには。



   日向日和


 消化試合。大人が子供をもてあそぶお遊戯会の始まり。

 本人も自覚していた通り、疲弊してようが負傷してようがこの人に勝つには夕陽は十年足りない。

 日和さんも手を抜いた上でノーダメで勝てると踏んでいた。で勝ったあとになんやかんや屁理屈捏ねて甘々判定で夕陽の望みを叶えてあげるつもりだった。

 でも予想を超えて夕陽が意地と執念による踏ん張りを見せたのと、再起不能に追い込んだつもりだった三人の動きに虚を突かれたこと、最後の最後で知恵を働かせた一手によって貰うつもりもなかった一撃を受ける。

 疲れたし着物汚れたし礼装壊されたしで散々も散々な目に遭ったが、夕陽の成長を文字通り目の当たりにすることが出来てプラスマイナスで言えばプラス過ぎる展開に持ち込めたことに対し日和さんは密かににっこり。

 最後にはあれだけ甲斐甲斐しく面倒を見てき我が子におぶさるという、親としてもこれ以上ない喜びを得ながら無事就寝。消耗は三割ほどでしたが久々の運動で少しばかり疲れたのです。

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