浅井 扇
《人物紹介》
殺し屋。依頼を受ければ報酬分の仕事それだけを忠実にこなす優秀な人殺し。
毛先が肩に届く程度の茶髪を後ろに括り、右耳に小さなピアスを付けている。
平均的な二十代後半の体躯だがよく鍛えられており、相手が人でもそうでなくともそれなりに戦える。
殺しに適した小型の武器を服の内側にいくつも所持しており、極力疲れないように暗殺による依頼達成を第一に考える。
純粋な近接戦闘能力に加え、浅井扇は『詭弁論理術式』という特殊な異能を扱う。これを併用しての戦いは極めて厄介。
『スポンサー』の一人を殺害する為に雇われ、アッシュワールドに現れた。だが本来の報酬以上の額を支払うことで依頼の上書きを行うことも可能。
《能力・装備》
・暗器
服の内側に仕込まれたナイフや毒針、火薬の類。肌や身に着けている装飾品に潜ませてあるのはもちろん、歯に縛り付けた糸を手繰って胃袋に仕舞ってあるいくつかの暗器を取り出すことも可能。
・『詭弁論理術式』
戦闘、調査、逃走とあらゆる面で使い道のある数種の術式。原理を理解しても突破することは困難。
〝無限の猿〟
ランダムに式を編み続けやがて強力な技へと昇華させる術。浅井扇自体には魔力やエーテルといった異世界のエネルギーを扱う能力は無い。だがこの術によってその世界の法則に因った力での術の行使が出来るようになる。
不規則に無数の要素を掛け合わせる故に時間は掛かるが、ほぼオートで浅井扇は脳内で式の編み上げを行い続けている為、戦闘の最中に完成した場合は非常に有利になる。
ただし発動する技も完全ランダムなので、それがどういった属性を持つのか、また攻撃するものなのか回復するものなのかも使ってみるまでわからない。
〝胡蝶の夢〟
意識や思考に干渉し、散らす術。対抗手段や対策が無ければ対峙する内にどんどん術中に掛かり、最終的には無為自然の極致へと強制的に誘われる。
〝アキレス〟
浅井扇を追う者を対象に、その者へ『アキレス』という属性を付与する術。相手の速度に応じて自身の速度も比例して上がる。結果として絶対に扇を追う者は扇に追い付くことが不可能になる。ただし追跡者の放つ飛び道具は届く。
〝テセウス〟
爪や髪、体の一部を分離させ自身の同体を生み出す術。分身ではなく本物なので、用が済んだならば使用した『術者の扇』か生み出された『同体の扇』かのどちらかを殺す必要がある。どちらも自分が本物だと考えているし、事実その通りなので術を使った側の扇が死んだとしてもまったく問題は無い。
〝ストックホルム〟
相手に依存感情を誘発させ戦意を削ぐ術。ほぼ催眠に近く、強度を上げれば耐性の低い者ならば自らに家族や恋人と同様の感情を抱かせて味方に付けることすら可能。
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