VoJ後日談

業務報告書：プロフェッサーD及びレネゲイドブースターに関する事件その後

今日に至るまで多くの犠牲者を出した赤床病、そしてレネゲイドブースター、しかし、その悲劇は今日、ようやく幕を閉じた。

丸心製薬から二つの論文、そして二つの新薬の発表があった。

早川主任研究員と衛宮医師による合同研究、赤床病の特効薬とレネゲイドブースターの中和剤、これが発表・発売されることとなった。

赤床病の死者は東京都内で1万3千人、全国で10万人、全世界で15万人を超えた。現在の感染者は約1万人。レネゲイドブースターの中毒患者は事件後回収されたにも関わらず未だに2万人以上いる。

彼らの発表は全世界から注目され、瞬く間に英雄となるだろう。しかし、真の英雄は彼ら二人だけではない。闇に葬られた事件、あの事件に立ち向かった5人、彼らこそ本当の英雄なのだろうと、私は思う。

10年経った今、この日報が誰の目に留まることもないだろう。しかし、あの事件は忘れてはいけないと心から思う。社会によって葬られる事件が二度と起きないことを切に願う。

東京都N市警察署 署長 モブ田モブ一郎