降り注ぐ水滴
窓の外 張り付く水滴
蚊帳の外 へばりつく 呻き
渦巻く 焦りに痛み あえぎ
全ては外の世界
縋って も向こうは異界
知らない 辿り着けない 望めない
隔たれた 壁 それは見えない
雨の向こう側 いつか向こうから
夢想した 室内から覗いた屋外
その答えは未だ虜外
お前はまだ知らない
まだまだ流れ落ちる水線
ただ堕ちゆく水溜りに魅せられる視線
それは子供の頃みた 憧れに似たそれ
恋い焦がれる 夢と同じ 無限
どうしようもなく 求めた 有限
薄れず 混ざり合った 夕暮れ
進めぬ先を見た雀よ ただ啜れ
窓の外 消えてゆく水玉(すいぎょく)よ
微睡むように 溶けてゆく 追憶を
今はただ もはや 残る 術は潰えようと
透明な表面上で昇りたまえ 空を
天上へ登り 結晶に結集 凝縮
誰ともなく地上へ 雨と名を変え地表へ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます