快楽嘗め尽くして

 待ち合わせは渋谷 日付は6月5日 昼下がりの月曜 車の中ため息一つ


 スクランブル交差点 人々溢れかえって 土壇場ビビってる やっぱ帰りてえ なんて思っちゃったりして


 んなわけにはいかねえ 警告のよう 受信 彼女からのメール 逃げちゃだめ言われてるよう


 フロントガラス 揺れてる瓶の中 理性取っ払う 黄色いカラス便が波打つ


 車止めて 来るまで 言葉を紡げ はじめまして それじゃよろしくね


 ひねりもない真っ直ぐな言葉 直角な行動を目指す非行の蛮行にさあ行こう


 バッチリ決めた君登場 パッチリした目にガッチリとした緊張隠して


 カッチリとした挨拶 改札前でしたら自己改革 なるかもしれない from 快楽へ さあいざ出発 


 

 快楽を嘗め尽くして 退屈をただ怖れ あがいて


 快楽を嘗め尽くして 卑屈を恍惚に コツコツ理性をあばいて


 ハイなメンタル 愛して舐めて 終わりを迎えたいま 快楽を舐めつくした 日々 いびつでひび割れたあの日



 直行 ラブなホテル アブノーマルに身体が火照る されど柔らかなトーテムポール


 脳内 膨大 処理しきれぬ 快楽に抱かれる  誘われる 引きずられとる


 ケミカル物質 クリティカルに活発 闊達に動く口 ゆらリ揺れる 手足


 溶け合いつつ バキパキと バキバキに壊れるあなた&俺は跳んでる ハイに

 ハイに


 理性は夢精したかのよう知らず溶けでて 異性と威勢よく響く至誠を込めて抱き合う姿勢 

  

 薄く黄色がかった液体 疼く黄色い美声にせめぎあい 性器擦れあい 俺らまるでジャンキーのよう いや


 ハイキー上げる俺と君 いっそ灰になるまで抱き合おうか?  濃縮された幸福の時間 耽溺する幸せ 満月のよう 開く瞳孔を互いに投光 最高の快楽に没頭


 いつまでも こうしていよう 日沈み 昇ろうとも 慈しみ そうしていよう


 血液中 成分が血管 循環し尽くして 唾液に体液に混じり 飛び去って 身体から枯れ果て 消え去るまで


 快楽を嘗め尽くして 退屈をただ怖れ あがいて


 快楽を嘗め尽くして 卑屈を恍惚に コツコツ理性をあばいて


 ハイなメンタル 愛して舐めて 終わりを迎えたいま 快楽を舐めつくした 日々 いびつでひび割れたあの日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る