神様のかくしごと。
夏凜
第1話
「もう、日が暮れ始めてる…」
どうしよう…鍵が見つからない。このままじゃ家に帰れない。
帰りに公園で遊ぶんじゃなかった。これだけ広いとこだと、落とした場所に検討もつかないよ。
私は大きなため息をつきながら、公園の端にある竹林に足を踏み入れた。
夕日で照らされる公園。遠くからカラスの声がする。風が吹いて、竹が一斉にざわっと揺れた。
「あれ、この竹林ってこんなに広かったっけ。」
いつまで歩いても竹林から抜けられる様子がなくて、私はちょっと不安になってきた。もう真っ暗で前が見えにくい。
「もう 帰らなきゃ…」
私が足を止めようとしたとき、向こうのほうに小さな光が見えてきた。
かすかに人の声も聞こえる。
「出口だ!」
私はその光に向かって駆け出した。
一歩、また一歩と地面を踏むごとに、聞こえてくる音は大きくなっていく。
でも、竹林を抜けて私の目に映ったのは、期待していたものとは違っていた。
『 …ここは、どこ? 』
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