ネームバリュー
もう一つ、言っておかねばならない重大なポイントがあります。
「世の中の公式作品の9割の冒頭部は参考にならない」
これね、これもHiGH&LOWで解説するとすご~く解かりやすいんじゃないかなと思います。あの企画はもう読者のことを考えて考えて考えて×∞、てくらいに念入りに企画されたものなので、その製作過程とかがほんと為になるんですけども。
まず、企画自体は2015年度で、第一弾が世に出たのは翌年です。つまり、約一年かけて設計とか宣伝とか告知とかCMとか打たれてます。そんで、企画者はEXILEのHIROさん。出演者もファミリーから沢山出ています。
これ、冒頭部でやるべき読者への根回しという部分を大きくカバーするんですね。
どんなモノでも言えることですが、認知される機会の多さがそのまま成功に比例します。だからビジネスでは皆が躍起になって認知されようと努力するわけです。(この場合の認知は視覚のことでなく記憶されること)
無所属の新人よりは在籍の新人、むしろ新人よりは経験積んだ古株、ただの古株よりも役職持ち、ネームバリューとひと口に言ってもピンキリです。しかし、人というのは肩書きをまったく無視した判断を下すことが難しいように出来てます。社会を形成する生物だからだそうですが。
面白さってなんでしょう。その基準は自分の感情のはずなのに、なぜか他人をアテにします。他人の評価がアテになるとか思う。おかしなリクツです。だけど人間はそういう胡散臭いモノでもプラシーボ効果で間に受けて面白く感じてしまう生き物です。社会を形成する…以下同文。(他人の評価は援用の効果なのですね)
つまり、『世に売りに出されたモノのほとんどは何がしかのネームバリューでの援用を受けており、その分を差っ引いて結果を観るべき』なんですね。
そういうプラシーボなポイントを計算に入れて、どれくらい言及しなければならないかの値を出した上で、構築されているわけです。
すでに知られているキャラクターなら、もう紹介する手間は省いたっていいんですし、それが役柄だったらその演者が幾らか紹介の手間をカバーしてくれるってわけです。知識として知っていることではなく、親しみや興味の対象としての認知をカバーしてくれるのですね。
冒頭部での目的はなんでしょう? 読者に興味を持ってもらうこと、です。それを幾らかでもカバーしてくれるものが、「援用」の要素たちです。
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