舞台が特殊、キャラが特殊

 はい、HiGH&LOWの世界観って、リアルのどこかじゃなくて架空の土地と街になっています。そんでキャラたちも普通の人という設定からはみ出してます。


 これって、まず読者に、などといった細かい部分の伝達が必要です。名詞を出せば想像できるモノではないから。


 それからさらに登場人物たちのイメージの伝達も必要です。いきなり本題に入ることが出来ない材料を沢山持ち込んでいるんです。


 原本のHiGH&LOWのドラマ、本当の一番最初はだからチハルくんから始まるんですよ。チハルという登場人物は、強キャラひしめくハイロー世界ではまだ普通の域にかろうじて引っ掛かっている、いわゆる常識人の位置に居る存在です。

 彼の行動は、普通の人間でしかない視聴者にも納得の出来る行動が多いので、その心情も理解できますし、共感もしやすい展開になっており、彼を追うカタチで物語が進みます。そして、このチハルくん個人の問題に絡めて、他の、後のシリーズで中心となっていく登場人物たちが次々と登場し、紹介を兼ねてチハルくんの個人的問題からどんどん発展して、街全体の問題にまで広がるようにできてんですよね。


 最初はだから、一人の人間のお話に過ぎない状態から、徐々に範囲を広げているわけで、この最初の部分のチハルの問題が解決するトコあたりまでが、一般の小説やオリジナル小説のセオリーを踏まえたやり方と共通するってことなんです。


 小説の書き方講座などによく書いてあります。

『最初から登場人物を沢山出しすぎてはいけない』

 これです。


 文字数を割かないというのは、順番に出てきているとしても一度に沢山出るのと同じで読者には印象付かないんですよ。

 私の目安だと一人を紹介するのには最低5000文字必要、と思っています。


 二次創作は、原作でだから紹介は端折ったってだけなんですね。

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