第384話 アウトドア店見学中

 徒歩5分でアウトドア専門店が入っているショッピングセンターへ。

 この環境はやっぱり便利だな。

 だから多分今後も亜里砂さんの家にはお世話になるんだろうと思う。

 買い物等の前進基地として。


 そんな事を思いながら中へ入る。

 入って右側が大きいアウトドア専門店だ。

 更にその先にアウトドアメーカーの直営店もある。

 早速品定め開始だ。


「何から見ていきますか?」

「端から全部なのだ」

 そんな訳でまずは興味の赴くまま見ていく。


「いい雨具は欲しいけれど、まだまだ成長期ですので借り物で我慢するのです」


「そう言えば未亜さん達は寝袋とカバー、マットは買ったんだよね」

「あれは私達がやりそうな活動では一番色々長く使えるだろうって、美洋のお父さんが選んで買ってきてくれたのですよ」


「登山なら本当は靴を一番先に買うそうですけれどね。野遊び部の活動は登山だけじゃないですし」

「うちで次に頻繁に使うのはザックなのですよ」


 確かに何の気なしに買った僕のいいザック、結構活躍しているしな。

 寝袋もほぼお泊まりの時は使っているし。

 そんな訳で美洋・未亜組はザックの処で停止。

 色々見ている模様。


「彩香さんはどの辺を見て見たい?」

「本当は寝袋なんだけれど、今借りている寝袋とマットってきっととってもいい物なんだと思うんだ。軽いし小さくなるしそれでいてきっちり閉めれば温かいし。だから一応見てみるけれど、多分買えないなあ」

「でも一応見てみようか」

 そんな訳で寝袋のコーナーへ。


「これだね、今私が使っているの」

 値札を見る。

 二万円台後半だ。


「うーん。これに慣れちゃったのが失敗かな。これって小さくなるし軽くなるし暖かいんだけれど、やっぱり高いね」

「美洋さん達が使っている物より一万円くらい高い値段だものな」

「でも美洋さん達の、私の体力とか大きさを考えると畳んだ時に大きいんだよね。今借りている物はその気になればディパックに雨具と一緒に入れても余裕だし。やっぱりもう少しお金が出来てからかな」


 確かに彩香さんが使っている寝袋はとっても小さくなる。

 女性用らしく長さは短いのだけれど、それを含めてちょうどいい感じだ。


「なら次はザックを見て見ようか」

「そうだね。悠のと同じくらい入るのがあれば便利だな」

 そんな感じで今度はザック売り場へ。

 美洋さんと未亜さんが真剣な感じで品定めをしていた。

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