第3章 釣ってさばいて食べますよ

第48話 新人1人追加!

 クラスメイトとも少しではあるが会話はするようになった。

 ただ会話相手はやはり内部生以外の方が多い。

 でも内部生でも内部外部関係なく気さくな生徒もいる。


 ただ、内部生の一部に何となく敵視されているような気もする。

 これは僕と彩香さん両方だ。

 敵視される程会話なり交流なりした憶えは無いけれども。


 さて。

 野外活動部は次の合宿予定に向けて準備中。

 昼に釣りや貝、野草等を採取。

 夜にそれらを調理する予定だ。

 合宿先は前回と同じ先生宅。

 今度は1階の部屋で宿泊予定だ。


 そして今日は先輩から、

「図鑑なんかで魚や野草について調べておけよ」

なんて課題も出された。

 今は図書館で本を借りて3人で理化学実験準備室へ戻るところ。


「でもちょうどいい本があったね」

「そうですね。これを機に少し色々覚えようと思っています」

 なんて感じで。


 理化学実験準備室の扉をノック。

「ただいま帰りました」

と入ったところ。

 草津先生と川俣先輩の他にもう1人、女子生徒がいた。


 超ショートな団栗っぽい髪型。

 常時笑っているような細い目。

 この人は知っている。

 同じ1年A組の生徒だ。


「入部希望だそうだ」

 彼女が軽く頭を下げる。


「どうもどうも。こちらでは初めまして。松岡まつおか未亜みあですよ。面白そうだけれど1人で入ったら廃部の恐れがあったので、ちょいと様子をみていたのであります」


 そうそう、松岡さんだ。

 内部生だけれどどちらかというと集団より単独行動派。

 でも人当たりは良くて誰とでも話すタイプだ。


「そんな訳で今度の合宿もどうぞよろしくであります」


「こちらこそ」

「宜しくお願いします」

 というのは僕と彩香さん。


「未亜がいると心強いです。どうぞよろしく」

 というのが美洋さんだ。

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