第2話 パンドラの匣
「跳躍なんて今や時代遅れ。投擲の研究が今流行りですから。」
これはどこの大学でも言われている。アランの研究分野である跳躍に関わる人間は減る一方だ。
清三がまだ世界で活躍していた頃、アランは彼を研究対象としたいと常に考えていたが、アランが清三の研究機関である南スーダン跳躍研究機構(SSJRO)にやっとの思いで配属されたのは清三が亡くなる2ヶ月前の事だった。
清三の死去が伝えられると研究所のメンバーには正式に解散の命令が出され、各々の研究者は世界中にある自分の大学や研究機関へと帰らなければならなかった。
アランも例外ではなかったが、いよいよ研究所から去るときアランの脳裏にある企みが浮かんで消えなかった。それは許される行為ではなかったが自分の好奇心を抑える方法を彼は持ちあわせていなかったのだ・・・
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