劉甫、酔ひて乱れる。
この
天、
先ず、最初に一在り、そして二在り、、
がて、十在り、而して続くは、百に千に万に億。
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それから、また幾日かは、平穏だった。
首都の
ここ数日は、軍務関係が多い。
しかし、概ねが雑布に書かれた文字でしかない。この
しかし、ある日の午後、劉甫、から
で、礼部の本堂から戻ったら、異変が置きていた。
いや、あの<
『酒臭い、、、!!(・・;)』
師匠の劉甫は、他の所で酒を飲んでいるのかもしれないが、こんな仕事場で飲んでいたことなど、今まで一度もなかった。酒を隠していたとも思えない。
いつもの、崩れてきそうな、積み上げられた竹簡や木簡でいっぱいの棚を掛け分けて、奥にいる、劉甫のところまで、いくと、、。
文具四宝がおいてあるはずの卓には、
卓のど真ん中に酒瓶がでーんと鎮座していた。
陳粋華が言い遣って
そんなに飲めていないはずである。
にもかかわらず、卓の奥では、無風にもかかわらず柳の葉のように揺れる、劉甫が居た。
顔も目も真っ赤だ。そして、当然酒臭い。
どうやら、師匠の
どうやら、ちょっとした
「師匠、如何なされました?」
「おお、我が愛弟子ではないか、、、、」
「酒の力を借りねば、告げられぬことでもありましたか?」
それを聞くや、劉甫は目に涙をいっぱいにため、卓につっ
気の回る陳粋華は、<
酒瓶はめちゃめちゃ重い。まだ、全然飲めていないではないか。
「
「はっ御師匠、何でしょう?」
「辞令じゃ」
「おおっ」
『キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!。とうとう、立身出世!。\(^o^)/』
「師匠、どうか私めに、お渡しを、私の辞令にございまする」
「そうじゃった」
太い、竹簡が一本。微細刀で彫った溝に朱色が流し込まれている。
辞令と二文字、その後、臣、陳粋華に命ず、、音便化して、”す”は、”ず”と。
『なにに成るんだ、私は、、・ω・』
臨時兵部右筆。リンジヘーブユーヒツ、と読むんじゃないか。
「師匠、やりました。この陳粋華めは、臨時兵部右筆に推挙されました。これも、重ね
「愚か者!」
陳粋華は、どこに、持っていたのか劉甫の汎服の袂を留める
『師匠の初暴力!!(・・;)』
「その方、死ぬるぞ」
劉甫、の
木簡をよく読むと、北伐軍上将軍、
『ちょ、ちょっと私、戦争に征くの、、、、(;O;)』
「
急に劉甫、の酔い冷めたみたいだ。
「よいか、この
「ハイ、情報が、知識が世代を超えて完全には伝承できてはおりませぬ」
「然り!!」
劉甫の言葉は強かった。
「記す、ということで、記すということのみだけで、この
「はい。私めも師匠も、それよりか、この
「素晴らしい。我らが汎民族は最初の王朝、春王朝から文治主義をとっておることは存じていよう」
「何に置いても、
「然り。偉い!。よって、例え、書が書ける武官とは言え、文官が随行しその軍事行動の一挙徒手を記すことになっておる」
「知っています」
「それに、そのほう。陳粋華。が選ばれたのじゃ」
「嫌です」
ドテっ。
劉甫は大きく、よろけ、卓の上に体側をついた。
しかし、文具四宝ならびに、酒瓶は陳粋華が持っていたのでなかった。
「これほど、明白な理由は、ありません。死にたくありません。私、陳粋華は、立身出世し礼部を経て天子様とお近づきになり、ゆくゆくは
ゴタっ。
劉甫の姿が座卓から消えたが、一瞬でもとに戻った。
「
「嫌です」
劉甫は、もう二の句が告げられなかった。
「師匠、この辞令、武官ならいざ知らず、断れないのでしょうか?」
「残念ながら、断れる」
また、風もないのに、劉甫が柳の葉のように揺れだした。
『残念ながら、、、!?』
師匠は私を殺したいのか?。
「秋王朝の文官は辞令を一度きり断れる。しかし、それで、出世はパーじゃ」
『パー、、、(;O;)って』
「わしのように、こんな
それは、死ぬのよりもっと嫌かもしれない。おばさんになって、いや、ババアになって、若手の才色兼備のピチピチした
私は、この
『それは、ちょっと嫌だ、、、(;O;)、、、、、』
劉甫は、いつにもまして、目が細い。何を見ているのかすらわからない。
陳粋華、ここに、進退窮まれり、、。
長い間があった。午後だったが、もう日は赤く暮れようとしている。
「陳氏や、わしが、酒の力を借りたのはなぁ、お前にこの辛い辞令を渡さんがためではない。わしは、おまえに、北伐軍に従軍してほしいのじゃ」
『やっぱり!!、このじじぃ、私を
「陳粋華よ、よく聞け、史書を携わるもので、同時代で戦を経験出来るものなど、そうそうおるものではない。ましては、従軍し軍記を記せるものなど、二千年の汎民族の歴史の中でも数こそ限られていよう。それに、このわし劉甫もバカではない。お前が無事に帰ってこられるよう手筈を整えた。よく聞け、まずは、下書き代わりの雑布に竹簡、木簡を満載した屋根付きの牛車を改造した、ロバ車じゃ、座って、戦場に出られるなんぞ、王侯貴族ぞ。そこに寝泊まりすれば、よい。そしてそこには、護衛としての御者もつく。もう手筈は整えておる」
『護衛、、、・ω・』
護衛、なんという、魅力的な響き。一日、十二刻中、屈強なイケメンがそばで守ってくれるのだ。
『キャー、、、、、、、、、、、、\(^o^)/、。』
「護衛って、
「もちろん、違う。
『ケイタン!?』
「待たせたな、この小成がなかなか、うんと言わんもんだから、これ、
「お初に御目見いたしまする。これなるは、
そこには、劉甫より
『これまた、おじいちゃん、、、、、。私、年配の方には悪いけど、登第してからどんだけおじいちゃんと縁があんのよ、、、_| ̄|○』
「
と劉甫。
聞きたくない。
これなら、小渓村に残っていたほうが良かったかも、、。
しかし、夏侯禄老は、風雨にさらせれているせいか、劉甫より、色が黒くしわも多いが、腰も曲がっておらず、もと武官というだけあって、年の割には壮健そうだ。
「これで、どうじゃ、陳粋華よ、上将軍の右筆として、北伐軍に加わってはくれぬか?わしも、そなたが記したものを編纂してみたいのじゃ」
『えー功績、横取りじゃん』
「どうか、陳粋華よ』
劉甫が、座卓より歩み出て、陳粋華の目の前に来ると、拝跪し土下座である。
そして、陳粋華に対し五排十五跪である。
なぜか、夏侯禄も一緒に行っている。
陳粋華は、師匠と夏侯禄の手を取った。
「お手をお上げ下さい。我が師匠に、御老体。この陳粋華。慎み喜んで、その任をお引き受けいたしましょう。この陳粋華、この任のためには、犬馬の労を厭はぬことをここに、お誓い申し上げ奉りまする」
そう言うと、陳粋華が五排十五跪を劉甫と夏侯禄に対して行った。
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陳粋華の男性レポ。
イケメン度 在 不在(男として、ありかなしか)
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