エリート女子高に訳あり女装男子が通います
狐塚。
プロローグ
秋也「今までお世話になりました。失礼します」
上司「ああ、ご苦労様。元気でな」
礼をして自動ドアから出る。最悪な日だ。会社が不景気で人員削減とかいう意味不明な対策のせいで会社クビになってしまった。今日は最後の出社の日だった。あそこの会社は正直言ってクソだと思う。若い人の使い方が荒いし…そんなことを考えているとスマホが鳴った、電話母からだ。
秋也「どうしたー母さん。ああ会社行ってきたって!は?今すぐ病院?なんで」
母「小春が大変なの!大変なのすぐ来て!」
電話が切れた。妹の小春にいったい何が?うちの行きつけの病院へ急いで向かった。
病院
病院につくと父、母、下の妹が深刻そうな顔をしながら待合室にいた。
秋也「なあ、小春どうしたんだよ?」
夏乃「秋兄…!小春姉がぁ…」
涙ぐみ言葉が続かない夏乃の代わりに母が口を開く
母「小春は数時間前に事故にあってね、今集中治療室にいるの…」
秋也「事故!?嘘だろ」
すると治療が終わったらしく治療室から小春が運ばれる。しばらくして医者に呼ばれ特別な部屋で家族全員で待機していた。そして医者に言われた一言は衝撃的なものだった。
ー小春はもう目を覚まさないかもしれないー
家族全員言葉を失い黙っている。医者は話を続ける。
医者「大型車にはねられて一命をとりとめたんですが、意識が戻らないんです。もう意識は戻ってもいいころなのに…、まるでもう目を覚ましたくないかというように」
なんで小春が、あんなしっかりした妹が…
夜遅くに家に戻った。全員呆然とした様子だった。昨日まであんなに元気でいつも通りだったのにどうして。
一週間後
次の日その次の日は自分でも何をしていたのかわからない。ただ茫然として部屋にいたことしか。一週間したらだいぶみんな立ち直ってきたみたいだった
母「小春の学校一か月以上の休学を出すと、ランクが最低部分まで落ちて留年とか処置がされるみたい。小春今まで文武両道を一貫して頑張っていたのに。誰か代わりに学校行ってくれないかしら」
独り言だと思ったら何故かじっと秋也のほうを見つめる母。
秋也「母さん、どうして俺をそんなに見つめるんだい?俺なんも知らない」
ぶつぶつと何かを呟く母。何だろうなんだか嫌な予感がする秋也。それが見事に的中する
母「秋也。アンタこれから暇でしょ?小春の代わりに学校行きなさい」
秋也「はいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
ちょっと何を言ってるかわからないですお母さん!?と心の中で絶叫する秋也なのであった。
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