公募の評価シートを元に、なんかフワフワしたの。

砂夜

某大賞、三次落ち。

 太陽の光を鋭く研いだような一閃が地面を滑った。蒸気駆動の悪鬼(スチーム・デーモン)の両脚が、根元から絶たれる。突如、バランスを崩し、だが剣で身体を支えた。それは、愚策だった。まだ、彼女の攻撃範囲内なのだから。

「私達に挑むなら、特級魔女と同程度の火力は有することだ、鉄屑野郎が!!」

 リリーが雄々しく叫ぶ。その身体を包み込むのは、一着のドレス。ただし、外骨格を形成し、背中に備えた超高出力型機関(ハイパワー・エンジン)《機械式心臓(メカニカル・ハート)》により、超人的な身体能力を与える蒸気式戦闘服(スチーム・バトル・ドレス)だった。赤と黒の装甲は中世の重装騎士をモチーフにしながらも、動きは疾風であり、迅雷だった。敵は、残像さえ追えない。女騎士が右手に握るのは、肉厚の剣。

 全長二メートル強。人間が再現可能な咒鉱石の中でも耐久性に秀でた《黒剛大煉鋼(メテオレール)》を、デルマが鍛え上げた至高の一振りだ。


『説明、ちょっとくどくない?』とのこと。

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