カクヨムWeb小説短編賞

【コンテスト情報】

選考委員:カクヨム編集部、(協力コミックフラッパー編集部)

ジャンル:エンタテイメント作品 

文字数:応募期間中に1万字以内にて完結済み

応募受付期間:2018年12月1日〜 翌年1月31日

読者選考期間:2018年12月1日〜 翌年2月7日

最終選考対象作品発表:2019年3月頃

最終選考結果発表:2019年5月頃

短編賞(若干名):賞金10万円+コミカライズ

 

【応募オススメ度】

★★★★★ 短編作家の為のガチコンテスト


 

 皆さんこんにちは、あさかんです。


 今回のwebコン4は短編コンテストが付随されていることを皆さんご存知でしょうか?


 趣味小説のお祭り的なものを除けば、短編コンテストは基本的に数が少なく、コミカライズ原作とはいえ作家としてデビューできるコンテストになると、このチャンスを逃せばいつ実施されるかわかりません。


 この機会に是非多くの方にチャレンジしていただきたいと思います。


 

 さて、内容の方を確認してみましょう。


 1万字以内で完結しているエンタメ作品であること。


 実にシンプルな募集内容ですね。


 エンタメ作品という部分にちょっと引っかかる、疑問を持つ方も多いかと存じますが、難しく考える必要はありません。楽しく読める物語であればほぼほぼ条件に見合っているといえます。ではどんなものが除外されるかと考えますと、エッセイや考察もの、評論あたりはエンタメ作品と呼ぶには些か難しいかと存じます。(エンターテイメントに特化したエッセイなどは無理やりぶち込める可能性もありますが)


 そして副賞にコミカライズされることが確約されていますが、特設メッセージには「まずは小説としての面白さを第一に考えて欲しい」と述べられております。


 これは少し罠な部分が見え隠れしています。


 それは小説としての面白さを重要視するのは、選考委員がカクヨム編集部でありカクヨム主体の大コンテストの一環として実施されることが前提だからです。


 コミカライズ前提での評価になってしまうと、カクヨムという小説サイトの名折れとも言われかねないからなのです。


 しかし、ではコミカライズをガン無視した作品が受賞するのか?と言われるとそれは無理と言うしかありません。


 以前に行われた『漫画原作小説コンテスト』の総評にも、コミカライズが可能かどうか?が受賞の可否を分けたとありますように、小説としての完成度が非常に高くとも、コミックフラッパーの編集部に「こんな作風じゃ漫画化できないよ」と言われたら、選考をし直すしかないのが必然だからです。


 では、カクヨムが選出した受賞作をコミカライズをするか否かは2の次にすればいいんじゃないか?という考え方もあるかもしれませんが、カクヨムというサイトが商業的にカドカワグループへ貢献できるかどうかは、カクヨムのweb小説を一つでも多く商業的に成功させられるかどうかに左右されますので、結果として内心はコミカライズをしてもらわなければ困るという部分が存在するでしょう。


 つまり、受賞をガチで狙いに行く人はエンタメ小説としての完成度を重視しつつコミカライズされやすいように表現などを気に掛ける必要があるといえます。


 

 文字制限のことも少し述べておきたいと思います。


 1万字以内という文字制限にやりやすいかやりにくいか意見が別れると思いますが、私としてはエンタメ作品としての完成度を重視する点において1万字はかなりキツイ部分が出て来る作品が多いと見受けます。


 短編は大ドンデン返しというオチがウリになりますが、それを効果的に表現するためには、結構な大仕掛けが必要になって来ます。


 例えば『大ドンデン返し』の魅せ方のひとつとして、もの凄いハッピーエンドのオチを演出する為には、前半部分でこれでもか!というくらい悲惨なシーンを描いておかなければいけません。

 

 そういったような、大仕掛けを考えている人には一万字は結構なハードルかもしれませんね。


 ではどうすれば良いか?


 私は、これを克服するためによく俳句や川柳を参考にしております。


 プレ●トというテレビ番組の俳句の先生の言葉を聞くと、かなり勉強になります。


 俳句などは17音で表現しなければいけないことから、無駄な言葉を省き、より作品を際立たせる言葉を追加することが良作を詠む必須条件です。


 要するに、わざわざ書かなくても良い言葉で文字数を消費せず、明らかに読者が想像できるような文章は大幅カットすればよいのです。


 例えば私の作品の『~長い経緯』では夜の道を車で走るシーンがあるのですが、そこには『車に乗ってエンジンを掛けてアクセルを踏んで夜道を走った』などとは書いておらず、ただ『ヘッドライトが夜道を照らす』と書いてあるだけです。


 つまり、ヘッドライトが夜道を照らすという文章で登場人物が車に乗り込んで夜の道を走っているということが、読者に想像させられるからですね。


 後は、基本的な小説の技術で会話文の後にいちいち『~が言った』などと書かなくとも、会話文そのものが『言った』を表現していますので、直接次の動作へ繋げるといったようにコツコツと文字数を減らしていく努力が必要だと思います。



 色々と書かせていただきましたが、受賞出来るかどうかは別としても、短編であれば参加するハードルは長編に比べ間違いなく低いですので、長編を書くための執筆の練習やチャレンジの意味合いを込めて、一人でも多く参加されることを楽しみにしております。



~追記~


 募集要項を見ていると、短編賞の中間選考は読者選考のみの足切りではなく、カクヨム編集部が読者選考を参考にして選ぶそうです。


 

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