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2022年11月5日 15:22
こんにちは。 夏木さんには申し訳ないのですが、彼女が死んだふりではなく本当に死ぬと聞いてショックを受けつつ、「え、この後どうなるの?」と物語を楽しみにしている自分がいます。 あまり関係ない話かもしれませんが、現実に起きた殺人事件について、週刊誌やネットニュースが(時にはTVニュースも)、加害者・被害者・遺族・周りの関係者たちの人間関係を暴露しながら「凶器は××」、「××をめった刺し」、「愛憎のもつれ」などと「解説」しているのを見ると、悲惨な事件がエンタメとして扱われているように見えてきて、「みんな刑事ドラマの見過ぎで感覚が麻痺しているんじゃないか」と心配になってきます。 もちろん、一部の人が騒いでいるだけで多くの人は心を痛めているのかもしれませんし、最近はプライベートに土足で踏み入るような「報道」は減っているとは思います。 でも、やはり創作物の中でやたら呆気なく人が死ぬこと、注目されるのが被害者のキャラクターの生き様や弔いよりも殺され方ばかりだということ、主要なキャラクターたちが被害者にろくに共感を示さないことなどは、現実の人間精神にも悪影響を及ぼしているような気がしてなりません。(余談ですが、某名探偵マンガで、殺人事件に居合わせた小学生たちが数分後にはケロッとしておしゃべりしている光景について、犯人キャラ視点の公式スピンオフでネタにされていましたね。) そんなことを思っている僕自身、ミステリー小説の被害者のことはあまり思い出せなくて、夏木さんに言われてドキッとしました。不思議なくらい誰も出てきません。 というか、ちょっと思ったのですが、ミステリー小説にせよ推理小説にせよ、謎解きをメインとする多くの作品では、読者が被害者の境遇に過剰に心を痛めないような書き方が、意図的に採用されているのかもしれません。ホームズ・シリーズの『緋色の研究』や『四つの署名』にしても、犯人の話はかなり長いのに被害者の話は(ひどい奴だったという犯人視点の話以外)ほとんどなかったと記憶しています。だからこそ、子供ながらに楽しく読めたのかな。 すみません、まとまりのない話になってしまいました。 ともかく、本作を拝読していると、タイトルの通り、フィクションの役割やあり方について考えさせられると思った次第です。 今後の展開を楽しみにしております。
作者からの返信
あじさい様 こんばんは。いつも読んでいただいてありがとうございます。すごく励みになっています。コメントまでいただけてとっても嬉しいです。 物語を読んでいると、違和感を覚えることって結構ありますよね。 露骨なハプニングに気まずくなったり、なかなかとどめを刺さない悪役にヤキモキしたり、当たり前のように死んでしまう登場人物の背景が気になったり。 これってどうなんだろう、っていう素朴な疑問を物語に落とし込んでみた結果がこの作品なのですが、楽しんでいただけているのであればこれ以上の喜びはありません。ありがとうございます。 一応、私なりに納得できる理由を見つけてはいるつもりなので、それらについて今後物語のなかで語られたらいいなと思います。 きちんとした返信になっておらずすみません。とても深く読み解いていただけるので、ここで私が何かを言うとネタバレしてしまいそうでヒヤヒヤしています笑 ただ、筆が止まりがちな性分ではありますが、読んでいただけていることにいつもかなり背中を押してもらっています。ありがとうございます。 そろそろ終盤ですが、最後まで楽しんでいただけたら幸いです。 引き続きよろしくお願いします。
こんにちは。
夏木さんには申し訳ないのですが、彼女が死んだふりではなく本当に死ぬと聞いてショックを受けつつ、「え、この後どうなるの?」と物語を楽しみにしている自分がいます。
あまり関係ない話かもしれませんが、現実に起きた殺人事件について、週刊誌やネットニュースが(時にはTVニュースも)、加害者・被害者・遺族・周りの関係者たちの人間関係を暴露しながら「凶器は××」、「××をめった刺し」、「愛憎のもつれ」などと「解説」しているのを見ると、悲惨な事件がエンタメとして扱われているように見えてきて、「みんな刑事ドラマの見過ぎで感覚が麻痺しているんじゃないか」と心配になってきます。
もちろん、一部の人が騒いでいるだけで多くの人は心を痛めているのかもしれませんし、最近はプライベートに土足で踏み入るような「報道」は減っているとは思います。
でも、やはり創作物の中でやたら呆気なく人が死ぬこと、注目されるのが被害者のキャラクターの生き様や弔いよりも殺され方ばかりだということ、主要なキャラクターたちが被害者にろくに共感を示さないことなどは、現実の人間精神にも悪影響を及ぼしているような気がしてなりません。
(余談ですが、某名探偵マンガで、殺人事件に居合わせた小学生たちが数分後にはケロッとしておしゃべりしている光景について、犯人キャラ視点の公式スピンオフでネタにされていましたね。)
そんなことを思っている僕自身、ミステリー小説の被害者のことはあまり思い出せなくて、夏木さんに言われてドキッとしました。不思議なくらい誰も出てきません。
というか、ちょっと思ったのですが、ミステリー小説にせよ推理小説にせよ、謎解きをメインとする多くの作品では、読者が被害者の境遇に過剰に心を痛めないような書き方が、意図的に採用されているのかもしれません。ホームズ・シリーズの『緋色の研究』や『四つの署名』にしても、犯人の話はかなり長いのに被害者の話は(ひどい奴だったという犯人視点の話以外)ほとんどなかったと記憶しています。だからこそ、子供ながらに楽しく読めたのかな。
すみません、まとまりのない話になってしまいました。
ともかく、本作を拝読していると、タイトルの通り、フィクションの役割やあり方について考えさせられると思った次第です。
今後の展開を楽しみにしております。
作者からの返信
あじさい様
こんばんは。いつも読んでいただいてありがとうございます。すごく励みになっています。コメントまでいただけてとっても嬉しいです。
物語を読んでいると、違和感を覚えることって結構ありますよね。
露骨なハプニングに気まずくなったり、なかなかとどめを刺さない悪役にヤキモキしたり、当たり前のように死んでしまう登場人物の背景が気になったり。
これってどうなんだろう、っていう素朴な疑問を物語に落とし込んでみた結果がこの作品なのですが、楽しんでいただけているのであればこれ以上の喜びはありません。ありがとうございます。
一応、私なりに納得できる理由を見つけてはいるつもりなので、それらについて今後物語のなかで語られたらいいなと思います。
きちんとした返信になっておらずすみません。とても深く読み解いていただけるので、ここで私が何かを言うとネタバレしてしまいそうでヒヤヒヤしています笑
ただ、筆が止まりがちな性分ではありますが、読んでいただけていることにいつもかなり背中を押してもらっています。ありがとうございます。
そろそろ終盤ですが、最後まで楽しんでいただけたら幸いです。
引き続きよろしくお願いします。