高校卒業後の進路として競争率50倍の狭き門をクリアし、将来的にはパイロットの資格を得られる航空自衛隊航空学生の路を選んだ主人公 『坂井日和』。
この物語では、無茶・理不尽としか思えない自衛隊伝統の教育方法に戸惑いながらも奮闘する、主人公を含む71期生63名の人間模様が描かれています。
物語自体は実体験記ではなくフィクションだと思われますが、作者様の専門知識が込められた文章による様々な日常(事件)描写は自衛隊ならではの”濃い”モノばかりで読み応え抜群、そのリアリティ溢れる『航空学生』たちの青春劇は作者様の高い筆力も相まって、読者をアッという間に物語の世界へと引き込むこと間違いありません。
最新話の時系列は1年目の秋。
2年の基礎教育が終わるまでに、71期生達にどんな絆や挫折がもたらされるのか?今後の続きが非常に楽しみで、更新が待ち遠しい作品です。
最も「格好いい」職業の一つとも言えそうな、空自パイロット。
空を駆け、国を守るという立場には、とてつもなく重い責任と高い能力が求められます。そんなプロフェッショナルに憧れ、目指す道程に飛び込んだ若者たちの物語。
とにかくリアリティが圧倒的です、お仕事モノとして抜群に面白い! 作者様の知識や調査の量は勿論、それらをテンポよく描いていく筆致に敬意を表したいです。彼女たちが機体の操縦に入ったならどんな描き方で心を飛び立たせてくれるんだろうか、そんなワクワクが凄いです。
仲良しだけで乗り切れるほど甘くない、しかし「協力」しあわなければ乗り切れない。試練を前に変化していく仲間と仲間の群像模様も見事です。
これから先、彼女たちが空高く飛べるのを祈りながら。続きを楽しみにしております。