成長という名の…


しがらみと惰性に晒されてふやけて剥がされていく青い春


産まれたての大人の表面はつるりと滑らかで

これから失っていく綺麗さを哀れんで指先を滑らせた


弱々しくも儚く美しき薄青色の表皮


強固で力強くはあるが変化に乏しい表皮の下の真皮


否が応にも嫌がろうとも寄り添うこともできず、表皮と真皮の間の剥離は止められず


間に出来た空間には葛藤の風が吹き荒れる


成長という名の衰えが停滞を許さず


成長という名の進歩が道を誤らせる

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