スタンドアローン惰性

熱情に次ぐ熱情のさなか

舞い降りる冷酷が諌める君

ひたと見つめる僕を許してよ

心に轟くあの台詞を聞いてみて

舞台が再演であると知ったときに

君の処女を奪った言葉の槍をにぎる

大きな手の存在に知らぬふりをしても

それが初演になる事などあり得ない

そうだよねとたずね響くホールは

着信音より孤独な僕を産み落す

いつか見た舞台の脚本家には

もう新作を書く余力はない

僕は誰の為に筆をとる?

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