可視化された不可視

おちる花弁の嘆くより、与えるうるわしい時を、切りとる君の、風で揺れるフリルのスカートの内に生きる冷酷も熱情も、昨日や明日と違う今日、君と僕の世界をつなぐ線や面をいとおしいとくちにすること、そうして沈んだ水の中で縦横無尽にひかってはしる線もいとおしいと思う、それが世界と世界をつなぐってことなんじゃないでしょうかと心に留めてシャッターをきる僕


   不可視でないもの

       なんて

     あるの

    でしょうか?

     知らない

      僕

       は

      知らない


フィルムの液を刺激する世界に映るうつくしくいとおしい君の声の記憶

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