第六話 魔法の洞窟

そして魔法の洞窟についた


魔法の洞窟に入るとそこには最初の洞窟とは思えないきれいな道がそこにはあった。ところどころに水晶のような石があってその全てがとてもきれいだった。


マ「驚いたでしょ?これ全部魔石なの」

優「ああ」


確かにこれはかなり驚いた。天然の魔石は初めてみたがここまで透明感があってきれいだと思ってはなかったからだ。ウィンドウルフから手にいれた魔石はちょっと透明感のある緑色の石という感じでとてもきれいと言うには遠かった。しかし、ここにある天然の魔石は違う。透き通るような透明感で緑色のものも今持っている風の魔石と比べても格段にきれいだった。きっと前の世界でなにかしらの宝石と偽っても気づかないだろうと思えるほど。僕もマシュに説明されるまで魔石だとは気づかなかったほどだ。初めてのこんなきれいな光景が見れるとは


優「ここにその氷の魔石を持っているモンスターがいるんだよね?」

マ「そうよ。…まあ、モンスターじゃないんだけど」


後半何て言ったか聞き取れなかったが気にしないことにした


先に進んでいくとかなりモンスターがいた。さすがは2次元の洞窟といったところか


マ「ここからは2手に別れていくわよ」

優「なんで?」

マ「この洞窟には魔石に紛れて2つスイッチがあるの。ここの2つの分かれ道から右側と左側に1つずつあるからわたしが左、優が右ね」

優「でもマシュさんって魔法使いだよね、一人で戦えるの?」

マ「大丈夫だよ!接近戦もちょっとはできるし、この層の敵ならわたしでも倒せるから。それに、やばくなったら逃げればいいしね」

優「そっか」

マ「それに優が行くほうが敵がつよいからわたしのほうは冒険者なりたてでも勝てる強さなの」


おい、いまさらっとすごいこと言ったな。こっちのほうが敵強いの?勝てるかな~?


優「わ、わかったよ」


マシュを危ないほうに行かせるのも気が引けるので承諾した


そして右側の通路に進んで行った。

よし、ここで修行しながら行こうか。

最初の敵はアイスライム。アイスライムが突進してきた。僕はそれをかわして剣で斬る。まだ、剣に慣れていないのもあって致命傷は与えられなかったようだ。まず、体が氷だからそれなりに硬い。アイスライムから魔方陣が出てきて、大きな氷の塊が放たれる。僕はそれをかわして魔法を唱えた。


優「貫け!風の刃!“ウインドアロー”!!」


僕の手から風の槍が放たれる


ピョン ピョン


アイスライムはウインドアローをかわした

まじかよ、予想以上に素早いじゃん。

アイスライムはまた、氷の塊を放つ。今度は先ほどよりも一回り大きい。魔力を多く消費して威力を上げたようだ。これはかわしきれそうにないので、僕は相殺することにした。


優「砕け!氷岩!“アイスロック”」


アイスライムが放った氷よりも少し大きい氷の塊を放った。2つの塊はぶつかり合い、破片を周囲に飛び散らせながら砕け散った。飛び散った氷の破片がアイスライムに当たり、当たった破片が次々とアイスライムにくっついていく。

アイスライムは綺麗な四角からゴツゴツになった。アイスライムは動きにくそうにしている、氷の破片がついたことにより体の形と重量が変わり動きがかなり鈍くなったようだ。


優「碎け!氷岩!“アイスロック”!!」


アイスライムはかわすことができずに氷の塊に押し潰された。


アイスライムを倒した

優は経験値を56ポイント

氷の魔石をてにいれた


まあ、この世界に経験値とかレベルなんて概念ないしモンスターを倒せば都合よくお金が手にはいるわけもない。

次にでてきたのは、マジックバット。やはり、小さな敵は複数体出るのがふつうなので6.7体は見える。この数を一人で相手にするのは少し厳しいかとも思ったが修行のためにがんばることにした。

マジックバットの1体が突進してきた。僕はそれに合わせて剣を振った。剣は突進してきたマジックバットに当たり真っ二つに切り裂いた。やはり、個体の体力は少ないようだ。僕がマジックバットの1体を倒したのが引き金になったのか、他のマジックバット達が一斉に魔法を発動してきた。火の玉に氷の塊、風の槍に雷など色々な魔法が飛んできた。


優「やばっ!」


僕は魔法を全てかわそうと試みたがチート能力やとんでもなく身体能力を持っている人ならともかく僕はこの世界に適応するレベルにしか強化されてないので(コピー能力は持っているが)かわしきることはできない。


優「無理!」


避けきれないと判断した僕はとっさに左側の通路に逃げた。


優(無理無理無理だって!この数を一人でなんてやっぱり無理だって!)ダッダッダッ


後ろを見るとマジックバット達が追いかけてきている。仲間を殺された怒りが大きいのか見逃してはくれないようだ。


優(やばっ)


僕が走っていった先は行き止まり、まさに絶体絶命だった。マジックバット達は円となり大きな魔方陣を展開させた。


優「これ死んじゃうパターン?」


大きな魔方陣から大量の魔法の弾が放たれた。それと同時に僕は最後のあがきと右に大きくとんだ。


バコォ

優「うわぁぁぁぁぁ!!」


運がよかったのかぶつかった壁に穴があき僕はそのまま落とし穴に落ちていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る