小学生、小説を書いてみる。
月村はるな
第1話 中学生、机の中を整理してみる。
私は今年、中学三年生―いわゆる受験生になった。春休み、部屋で真面目に勉強なんかしていると、やけに部屋の汚さが目に付いた。私は(現実逃避のために)決断した。
「よし、部屋を整理しよう!」
考えてみれば、年末年始もなんだかんだ言って全然掃除していなかった。読み終わった本はベットの上を占領し、古いノートやワークが床に転がっている。まずい、女の子の部屋じゃない!と慌てた私は、(現実逃避のために)片づけを始めた。
私は「やればできる子」だったらしい。ベットの上はすっきりして足を延ばして寝れるようになったし、古いノート類はひもでくくって捨てて床の上がすっきりした。そんな私が次に整理しようとしていたのは普段あまり使わない方の机の中だった。
この机の中を中学に入って以来開けた記憶が、私にはない。あらゆる意味で危険なエリアだった。(笑)
そんな机は、実際にあけると、本当にいろんなものが出てきた。馬鹿な顔して写ってる写真、意味不明な絵。喧嘩別れした友達との、仲の良かった頃の手紙なんかも出てきた。
そんなとき、小さく折りたたまれたメモが出てきた。なにかもお土産で買ってきた、某テーマパークのキャラクター入りのメモ用紙に何かが書いてある。広げると、汚い文字で「嫌いな人」
と書いてある。
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