こんにちは。ユキオのような、うつつとあの世の境目のような存在をするっと出されるsakamonoさんのお話が好きです。過去と現在が曖昧になって、シュレディンガーの猫になったような気がします。
まほりちゃんもかわいい。女性の心象風景に違和感が全く感じられず、スッと心に入ってきました。ユキオも本当はカノコの事が好きだったんだろうなと思います。読ませてくださってありがとうございました。
作者からの返信
ユキオ自身、死んだわけではないと言っていますが、死んだことを分かっていないのか、あるいは死に瀕している状態にあるのかもしれません。記憶もだんだん薄れていって……。昔好きだった女性に会いに来ても、身の丈に合わない見栄と不器用さで、とりとめのない会話しかできませんでした。それともユキオは、カノコの心が作りだしたまぼろしだったのでしょうか。そんな夢うつつの淡い空気感が伝えられたら、という思いで書きました。お読みいただき、ありがとうございました。
編集済
昨夜、弟とラムを飲んだのです。とっても美味しいラムで、飲みながら「ラム&コーク」という好きなミュージシャンのアルバムタイトルを思い出して、「コーラで割って飲みたいなあ」なんて話してたのです。そうしたら。
オチのないのがいい感じの、肩の力の抜けた、それこそラムをつぎ足したくなるようなお話だと思いました。あー、これ、うまいなぁ、って。うまい、と言うのは美味いであり、上手いであり。とぼけてて、甘くて、飄々としてる、おとなのファンタジーだな、と。おごちそうさまでした♪
作者からの返信
姉弟でラムを飲むなんていい夜ですね。私もGWは妹たちが来たので、お酒を飲みました。下の妹がクラフトビールにハマっていて……。酒の飲み始めの頃は、よくコークハイを飲んだものでした(笑)。ちょっと不思議な空気が醸し出せて、それを読んだ方に感じていただければ、というお話でした。ふわふわしていて、芯みたいなものがないことが弱点なのですが。カノコさんの心の動きは、想像するしかないので曖昧になってしまっています。このシリーズの他のお話もそうですが、このお話が一番現実と乖離していませんね。それと、ちょっとマジメな文体で書いている。お読みいただき、ありがとうございました。
ユキオ、こやつは一体何だったのだろう…と。でも、この場合、きっと謎は謎のままがいいのだと、カノコが呟いてくれたような気がしました。
登場人物たちの波長がいいですね。
現在と過去を、朝顔のつるの如く、するするっと絡み合わせて繋げてくれました。
不思議なで、お話面白かったです。
ちなみに、個人的にはメロンソーダフロートが好きです(笑)
作者からの返信
はい、ユキオは単に昔の男、というそれだけで、つっ込まずにいてもらえて助かりました(笑)。この出来事は、カノコの幻視だったのかもしれません。娘のまほりには見えていなかったようですし。そんな不思議な空気を味わっていただけたなら、よかったと思います。ちなみに私は、コーラとかジンジャエールとか、炭酸のキツイものが好きです。ビールの方がもっと好きですが(笑)。お読みいただき、ありがとうございました。
じんわりと沁みました。
子どもが成人して、平穏にここまで来れた。
親として生きてきた気負いがふっと緩まる瞬間なのかもしれないですね。
そして、ふと昔の自分に立ち帰る......。
ユキオとの不思議な再会に、そんな瞬間に訪れる郷愁感が象徴されているように感じました。
庭の片隅にいつもあった椿や、季節はずれのアサガオも印象的でした。
一方で、ユキオ視点と思われる部分は、同じ二十年後でもカノコのような穏やかな心情とは対照的に感じました。
記憶の欠落が増えていって、自分が失われていくような感覚でしょうか......。
恐いけれど、何か分かるような気がして、私はこの視点もとても好きです。
心に響く作品を、ありがとうございました。
また拝読させていただきます^ ^
作者からの返信
私にしては頑張って、シリアスな恋愛小説を書こうとしたのですが、このレベルが限界でした(笑)。平凡でも結婚して子供を育ててきたカノコと、何か漠然とした欲望があって、でも結局何も成すことができずに二十年を過ごしたユキオ。「対照的」と、読み取っていただけてうれしいです。そのユキオの悲哀みたいなものが表現できれば、と考えていました。少し不思議な恋愛小説、という感じで。お読みいただき、ありがとうございました。