岬の猫
「この辺、猫が多いね」
野良猫なのだろうが、スラッとしたシャム猫風や長い毛並みのペルシャ猫風など多種多様だ。
「昔はこの辺、別荘地だったみたいだから」
僅かに灰色の入った彼の瞳が寂しく微笑む。
「飼われてた猫の子孫だよ」
先程通り過ぎた岬の方から汽笛が遠く鳴り響いてくる。
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