スニーカー文庫《タイトル斬り!》コンテスト――2018.7.27~2018.9.28

《《タイトル斬り!》》 要項

 どうも、皆さんお久しぶりです。たちばな美言みことです。

 ちょっと忙しくなって、最近全く創作活動をできていなかった私です。


 さて。今回は「スニーカー文庫 《タイトル斬り!》コンテスト」について語っていきます!

 本当は参加したいなあ、とか思っていたコンテスト達に全然参加できていないので、本エッセイの分析だけでもしっかりやりますよ!


 ええ。例え開催からしばらく経ってから更新する事になろうとも!


 と、前フリはこの程度にしときます。

 さっさと始めましょうか。


 以下、いつも通りコンテストの要項から見ていきましょう。


―――


《序文》

どこまで想像を膨らませられるか!? 《タイトル斬り!!》コンテスト開催!


・スニーカー文庫編集の3人がそれぞれ考えた内容を執筆

・作品のテーマ、そして根幹とも言える「タイトル」が予め決められた状態で、それでも予想を超える作品を募集

・「俺のラノベコンテスト」同様、星の数もレビュー数も関係なし

・参加はプロアマ不問

・複数応募も可能

「面白い」と思った作品が受賞作


《賞》

大賞受賞者には担当編集がつく。

選考を担当した編集者が選ぶ、《超個人的スニーカー文庫ベスト3冊》を贈呈。

*該当作品が選出されない場合もあり。


《応募作の条件/編集コメント》

〇振り返ればあの時ヤれたかも:編集I

・十代の読者を対象としたタイムリープものエンタメ作品

・50000字以上の中編作品であること(未完の作品は選考対象外)

『縦軸を作らないと50000字は厳しいと思います。

このお題に対してどのような話を展開するか考えた上で起承転結を上手く織り交ぜ、書き進めていただけますと幸いです。

皆様のご応募、お待ちしております。』


〇属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?:編集H

・本タイトルから想起される作品であること

・長編・短編の制限はなし(未完の作品は選考対象外)

『妹、姉、年上、ロリ、ツンデレ、ヤンデレなどヒロインの属性が豊富な今だからこそ、主人公もしくはヒロインがそれを自ら選択できる話が読みたいと思って決めたタイトルです。

面白い作品は書籍化を検討いたします。

たくさんのご応募お待ちしております。』


〇隠居魔王の成り行き勇者討伐 倒した勇者達が仲間になりたそうにこちらを見ている!:編集O

・主人公が魔王であること

(逆に言うとそれ以外の設定はどうでも良いです。異世界でも現代でもVRMMOでも成立すると思います。)

・50000字以上の中編作品であること(未完の作品は選考対象外)

『「隠居した」魔王が「成り行きで」勇者討伐をする話だということを念頭に置いた上で、サブタイも含めてここから創出できる「気持ちよさ」を考えてみてください。

また、タイトルの性質上、過度にシリアスな作品にはならないと思っています。

仮にご自身が読者だったとした場合に「このタイトルを見てどのような物語を期待するか」を考えてからご執筆していただけると幸いです。

皆様のご応募お待ちしております。』


《応募方法》

応募作品を「カクヨム」の投稿画面より登録し、小説投稿ページにあるコンテストの応募欄で『スニーカー文庫 《タイトル斬り!!》コンテスト』を選択。


各編集のた上で、さらにに「振り返ればあの時ヤれたかも」への応募は「編集I」、「属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?」への応募は「編集H」、「隠居魔王の成り行き勇者討伐」への応募は「編集O」とつけて公開することで応募完了。


《作品形式等》

応募作品の形式は、編集I、編集Oのテーマへの応募は5、編集Hのテーマへの応募の場合は長編、短編等不問の作品といたします。


《スケジュール》

応募受付期間:2018年7月27日(金) 12:00 〜 2018年9月28日(金) 23:59

読者選考期間 :2018年7月27日(金) 12:00 〜 2018年10月19日(金) 23:59

最終選考対象作品発表:2018年10月下旬頃 発表

最終選考結果発表:2018年11月頃 本サイトにて発表


《選考方法》

読者選考によるランキング上位作品と編集部からピックアップされた作品が最終選考対象作品。

編集部内で最終選考を行い、大賞作品を選定。

*読者選考期間中の読者による評価が、ランキングに反映。


《選考委員》

角川スニーカー文庫編集部


―――以上。

 


 簡単に見てみますと、「俺のラノベコン」の亜種とも取れるようなコンテストですね。

 「俺ラノ」に比べてタイトルが明示されている事から、各編集が求めている作品像も執筆側が想像しやすいのではないかと思います。


 しかし、求めているものが分かりやすいというのは逆に問題になる事もあります。

 執筆者が自身の書きたい内容がなかった場合です。


 今回の応募作数を見ていると、「俺ラノ」に比べて圧倒的少数に落ち着いていますが、その理由も書く内容がある程度事が影響しているのではないかと考えられました。


 加えて、大賞受賞者には担当編集が付くものの、書籍化は明示されていません。

 これも応募数が伸び悩んでいる理由の一つではないかなあと思います。


 そして、地味に多いのが募集要項を満たしていない作品です。


 以前はどの編集に応募するのか必要なタグを付けていない人が大勢いましたし、今回に至っては「編集I、編集Oのテーマへの応募は5、編集Hのテーマへの応募の場合は長編、短編等不問の作品」としっかり書かれています。

 あまり要項を見ずに応募すると、そもそもの基準を満たしていないため選考外となり、それはもう勿体ないとしか言いようのない結末となってしまう訳ですね。


 また、今回少し気になったのが応募受付期間と読者選考期間が点です。


応募受付期間:2018年7月27日(金) 12:00 〜 2018年928(金) 23:59

読者選考期間 :2018年7月27日(金) 12:00 〜 2018年1019(金) 23:59


 今までのコンテストでは応募受付が終わると同時に読者選考期間も終わっていたのですが、今回は応募受付終了後半月以上も読者選考期間が用意されているのです。

 これにより、受付終了間際に投稿をした作品にも期間中に目が集まりやすくなるのが狙いではないかと考えられます。


 また、このコンテストはタイトル、即ちものです。

 そのため、今までの投稿作品にタグを付けて応募、という訳にもいきません。


 新作をコンテストの発表に合わせて書き上げなければいけない。

 こういった、時間的な制約がどうしても発生してしまう形式のコンテストであるため、執筆スピードの遅い作者への救済措置でもあるのでしょう。


 上記2点を統合すると、いわゆる「スタートダッシュが有利」という形に対する一つの対策と言えるのではないでしょうか。

 まあ、スタートダッシュが有利な事には変わりませんが、後発が著しく不利、という訳でもなくなりました。



 カク側の事を慮った様子が見て取れるものの、コンテストのテーマが今一つニーズに応えられていない、なんとも微妙な気持ちにさせられる要項です。


 では、次の話から各編集をクローズアップし、具体的にどのような作品を求めているのか。その点を考えていきましょう!

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