3月25日 久しぶりの笑顔……笑顔?

 今日は終業式。

 突然の休校以来、三週間ぶりに子どもたちと合うことが出来ました。

 と言っても、班でまとまって行くことはなく、ばらばらに登校。

 しかも、一、三、五年生が通常時間、二、四年生は十時半からという変則的かつ式は体育館に集まらず各教室に待機したまま放送によるものだそうで。

 先生たちも大変です。


 いつも通り集合場所へ行くと、一年生たちが二、三人ずつ登校していきます。

 ちひろちゃんに「おはよう、久しぶり」と声をかけると、笑顔で手を振って走って行きました。

 リンちゃんは来るなり、私の自転車の前かごに荷物を入れて靴ひもを結びなおしています。実は、たまたま昨日の夜にばったり会っていたこともあり挨拶は無し。

 ツンデレな彼女らしいですね。

「カンナ、遅い!」

 聞くと、昨夜LINEで待ち合わせる約束をしたそうで。

 遅いねぇと話している間にも、次々と子どもたちが通って行きます。

 五分ほど待ってから二人で学校へと向かいました。

 その道すがらも「自分から誘ったのに遅れるなんてヤバイっしょ」「絶対寝坊だな」「来年は班長なのに大丈夫なのかな」とリンちゃんらしいボヤキを聞きながら、ごく当たり前な日常が幸せであることを感じていました。


 結局、カンナはリンちゃんから五分ほど遅れてノンちゃんと一緒に校門前へ登場。

「リンちゃんと一緒に待ってたんだよ」と声をかけると、

「マジ!? あたしも待ってたんだよ。やっぱりカンナの方が遅かったのか」と言いながら学校へ入っていきました。


 車で送ってきてもらったまつりちゃんも、十時過ぎにやってきたひなもみんな笑顔で手を振ってくれました。

 ん? みんなマスクで口元を隠していたので、笑顔だったのかは確認できていないんですけどね。


 一日も早く日常が取り戻せることを願っています。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る