10月29日 六年生になりたくない
最近のリンちゃんは前にも増してボヤキがひどい。(笑)
この日も、歩き出してから連発です。
「早く授業が終わらないかな。社会がつまらない。歴史がつまらない」
「歴史かぁ。おじさんも世界史は苦手だったな」
「世界も日本も無理。つまらない。地理は得意だけれど」
私も地理の方が好きだった……などと思っているとさらに続きます。
「国語の説明問題が嫌い。めんどくさい」
「算数は今何をやってるの?」
彼女が算数を苦手としていることを知っていたので、聞いてみました。
「塾では速さとか。学校は図形で比をやってるけど、わけわかんない」
「図形なら問題に書かれている中で解決できるんだから、落ち着いてやれば出来るよ」
「もうわかんないときは、これでやってる」
そういって右手を突き出し、親指と人差し指で長さを図るポーズをしています。
「これでだいたい計って後は勘。もう勘だよ」
「えー、勘かよ。まぁ試験なら答えを書かないよりはいいかもしれないけれど」
さらにリンちゃんが一言。
「六年生になりたくない」
ん? これは穏やかじゃないなと思っていたら、
「ずっと五年生がいい。それで余裕で○○(有名私立中学)に受かるようになったら六年生になる」
そう聞いて、咄嗟に言葉を返せませんでした。
元々成績は良いし、四年生の後半から進学塾に通って頑張っているのも知っていました。中学受験をした自分と重ね合わせても、当時の私にはそこまで強い思いはなかったし……。
ただ、ただ頑張れとしか言えません。
でもね、リンちゃん。
もし中学受験に落ちたとしてもそれで終わりじゃないし、勉強してきたことも無駄にはならない。地元の中学にもそこでしかできない体験が待っているから、と先輩として伝えたい。そう思っています。
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