9月17日 お祭り

 地元のお祭りは毎年九月の中旬に行われ、今年は十七日が神輿巡行でした。

 神社の神輿が氏子である各町内を廻るだけでなく、町の神輿が町内を廻るのが、ここの慣習ならわし

 神輿の巡行時に先駆けをする女性を手古舞てこまいと呼びますが、小学生女子にやってもらうのも慣習となっています。


 今年の手古舞には、去年に引き続いて参加したこのみちゃんに誘われ、カンナちゃんが初参加。赤い半纏に紺の股引き・地下足袋と、揃いの衣装で金棒を持って練り歩きます。

 今回は宮出しが十二時、町神輿が十五時、宮入りが十九時、とかなりハードな日程でした。宮出し、宮入り時は私が町旗を持って先頭にいたので、すぐ後ろを手古舞が歩くことになります。

 カンナちゃんからは、

「どこまで歩くの?」

「いつ交代するの?」

 と質問を浴びましたが、疲れたなどの弱音を吐くことはなく、宮出しは無事終了。

 町神輿の際は私が子供神輿に付くので「また後でね」と言うと、「この後、ちょっと出掛けるの」との返事。聞いてみると、夕方から近くの区民ホールでバレエの舞台稽古があるので、一旦抜けてから宮入りまでに戻ってくるらしい。

 まるで芸能人並みのスケジュールじゃないか。


 すべて終わってからも疲れた様子を見せず、ご褒美の図書カードをもらって喜びながら「また来年もやりたい」という。

 町会役員のおじいさん達は大歓迎でした。

 来年もよろしく頼むよ、カンナちゃん。

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