第一章~そして創める物語~

儘言理之物事、序説

 私の神名は儘、かつては人であったが条件を満たしたために神格化され、当時いた地域の管理神天照大御神よりこの名を冠せられた。

 そしてこの名は私の持つ権能でもある。

 私が持つこの儘と言う権能は、状態に関する能力だ。

 思い通りに事を運び。

 成り行きを見守り。

 状態を維持し。

 経過を優先する。

 私は想像し、見守り、維持し、結果よりも経過を優先する。

 そんな我儘な力を持っている。

 この力は与えられたから発現したものではない、私が持つに至った素養に対して、天照大御神が名として容を与えたものだ。

 そんな私が持つ権能はの特性は、創世神として非常に有効な能力であったため、神格化したてであったが、世界創世の役を担わせられることとなった。

 私はこの与えられた能力を用い、与えられた役を熟す為に世界を創世し、寄り添うべく者を想像し、理を創出し適用させ世界を形作ろうとしたが、最初の構想で続けていては、私自身が求める経過を得ることが出来ないと判断したため、世界を一から創世することに決めた。

 今まで私と共に歩んできた蒼と四柱の子供達と悪魔や天使を残し、作り上げた世界を破壊し得たエネルギーを糧として。

 そうして得た力を元手に私はある一つの理を創出した。

 精神により、意志により、言葉により世界を形作る理を。

 私の意志だけでなく、この世界に属するもの全ての心から欲する願いによりこの世界は容造られていくだろう。

 今はまだ私を含め意志ある存在は六柱と数多の悪魔と天使しかいないが、私たちの言葉でこの世界は彩られるだろう。


 この世は力の儘に、言葉の儘に、ふみの儘に、意志の儘に、我が名我が能に於いて在るが儘に。

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