どうか私も連れてって

ふわふわ

ふわふわ


「君もついに旅立っちゃうのか」


ふわふわ

ふわふわ


「私も一緒に行きたいな」


ふわふわ

ふわふわ


さらり。


風が、行こう、と誘いにきた。その誘いに君はのる。

風が誘ってくれるのは、君だけ。

「……君も、私を置いていくのね」

びゅう、と強くふいた風。白い綿毛は飛んでいく。

「君が、黄色の花のままだったらよかったのに」

そうしたら、私は置いていかれなかったのに。

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