2ページ
「っぷはぁぁぁぁ」
んんんんん~~~!! 風呂上がりのビールってなんでこんなに美味いんだろうかっ! この世の中で牛乳と肩を並べるくらいに、風呂上りにピッタリの飲み物だ。この一杯の為に身体を温めて来たと言っても過言ではない。いや、過言か。
「あー、美味い」
火も水も使わずに指一本で完成のおつまみたち。こんなに簡単なのにこれだけ満足できるのだから凄いことだ。
文明の利器を使えば枝豆だってレンジでチン。揚げ出し豆腐も角煮もボタン一つで出来上がる。
どんどん世の中は便利になるな。AIだって進化しているし、そのうち機械が意思を持って世界を壊すなんてことになるかも・・・なんて。今見ている映画の影響受けすぎか。だいたいレンジくらいでは世界を揺るがすことなんて出来ないだろうに。
「っし、次」
エンドロールを流しながらほんの少しの洗い物をして冷蔵庫を開ける。本日最後の一本。デザートに残しておいたのは抹茶の酒と甘いイチゴ大福、それからスパイ映画だ。
「あー、これ美味い」
鮮やかな緑のボトルが目を引いてつい衝動買いしてしまった抹茶リキュール。某有名店から出されているだけあって、癖が無くて万人受けしそうな感じ。ちょっとインパクトが足りないから店では出さないけど、牛乳で割ったら女性とか好きそう。
「あぁぁ、イチゴあまっ」
抹茶リキュールと大粒のイチゴの入った大福のマリアージュ・・・お口の中が幸せの嵐や~。
やわもち求肥の中に甘いイチゴと生クリーム、小豆、スポンジケーキ・・・イチゴのショートケーキとはまた違うこの美味しさよ・・・やっぱり買ってよかった。カロリーとか気にしてちゃダメだ。明日から本気出す。
「あ~さっこう」
美味い酒に甘い物、それから大好きな映画。この為に仕事しているって言っても過言じゃぁない。こっちは本当に。
「明日からも仕事頑張れるわ」
誰がその頑張りを褒めてくれなくても、俺自身がこの為に頑張れるから。この至高の時間の為に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます