つくられた道

この場所は何か、と、調べたところ、

「人の手で作られた尾根」らしい。


入り口は、穏やかな一本の巨木が目印で

尾根をまっすぐ歩き切るのには

ゆっくり歩くと、5分


登って


見下ろすと、

土と砂利の道

左右の斜面には

からり、ざらりとした短い緑色の草


少し目線を上げると

その尾根の左右には

様々な樹々たち


さらに見上げると、


晴れでも雨でも曇りでも


空だけが見える


ああ

私はたぶん

たぶん、ずっと

ずっと

覚えていないほど幼い頃からずっと、

ここに来たかったのだ。

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