第96話 色々少々

 やあ、おいらです。


 あれ? さっきまで考えていたネタを忘れてしまいました。困った。仕方ないので、時事ネタを中心にアラカルトでいきましょう。しかし問題だな、落語の名人だったら「勉強し直してまいります」と言って、引退しちゃうところですよ。


 まずは、吉田沙保里選手の引退。そうでしょう、そうでしょう。吉田さんは俳優の大森南朋さんとご結婚なさって、赤ちゃんまで作ってさ、ママ友の澤穂希さんとか、こちらは独身だけど、高木美保さんなんかと楽しく、ご近所づきあいしてるんでしょ? それで、R-1飲んで、健康管理。実はおいらもこの冬からR-1を飲んでるんですけど、全く効果を感じていないの。本当に効くの? 明治乳業さん。効くなら、おいらに無料で送ってよ。この駄文と次の新作で大々的に宣伝しますよ。読んでいる人、十人いるかいないかですけどね。あとさあ、吉田さんの霊長類最強って称号は元妻のものだから、マスコミ各位は安易に使用しないようにね。


 西野カナ無期限活動停止ねえ。おいらの頭に設置されているギャグ製造機では「あの娘、西野かな?」という、超くだらねえ言葉が製作されております。まあ、昭和の機械ですからね。平成も終わってさ、次の時代になるわけだから、サビも浮くし、歯車も狂いますね。そういや、明治、大正、昭和を生きた老人たちを見て、若いおいらは純粋にすごいなあと思っていたわけですけど、そのおいらがさあ、昭和、平成、新年号を生きる……春までに死ななければですけど。歳をとったなあとつくづく思いますよ。ここで剃髪しちゃえば、『つくづく法師』だねって、おいらはセミじゃねえ。もちろん、スリコギでもねえ! あっ、これわかりますか? 若人の皆さん(いないかな?)。これは、左とん平師匠の「ヘイユーブルース」の一節のパロディーです。とん平師匠もなくなりましたねえ。あの方は喜劇役者の立ち位置でよろしかったでしょうか? それとも芸人さんですか? あいにく、調べたことがないんでねえ。わかりません。

 えっ、西野カナはどこに行ったって? 知らねえよ。本人に聞きな。カナさんのこと、おいらよく知らないんだ。せいぜい、紅白にも出てた歌手だってことぐらいだな。


 そうそう、今日さあ、東京電力の検診票がポストに入っていたんですけど、ここにきて最高の約三千円。かろうじて二千円台でした。先月辺りまでは千円台だったので二倍弱ですねえ。エアコン入れているから仕方ないよ。おいら、寒いと冬眠しちゃうからさあ、暖房はヒトと共存するには必須なわけ。夏はね、毛皮着ている割には強くてさ、我慢ができるんですけど。おいら身体が虚弱だから、風邪とかインフルエンザとかになると、マジで生命の危機に陥るのさ。一方、夏は常人の五倍、十リットルは水分摂取するから、熱中症はない。この独居房、夏場は直射日光が入らないしね。どうしても暑かったら、去年だと元妻の家に逃げ込めば、アビのために冷房がつけっぱなしになっていたのでご相伴に預かっていたんです。でも、アビは死んじゃったからなあ。なので、元妻の耳元で「保護ねこ、もらってこいや」って囁いているの。ウィスパー、ウィスパー……


 しつこく、元妻ネタ。例のさあ、彼女に脅迫されて渋々読みだした文庫。かなり、面白くて、先ほど読了。詳しくはわかんないんですが、バカ書店で拡販でもするのかなあ? どうやら、未確認ですけど(肝心の元妻がわかっていないんだから、部外者のおいらが知るよしもありませんねえ)帯に推薦文だか、感想を書くみたいなんですけど、すごい少ない字数なの。それが書けない、元妻ってば。なんかあの人、高卒なんだけど、中学までしか勉強をしてなかったんだって。その理由は「高校の授業難しくて、最初から全然わからない」というものなの。じゃあ、なんで進学したのよ。別に中卒で就職しても立派な人になった方だって、大勢いるのに! と正直に感じてしまいました。そんなわけで、駄文の帝王、おいらの登場さ。仕方ないねえ。でさ、秒速の早さで惹句を作ってやったわけ。そしたら「惹句ってなによ?」とか言うんですよ。よっぽど「惹句と豆の木」って答えようと思いましたが、あまりにも元妻が哀れだったので、「惹句というのは元々は映画界の用語で、宣伝の決め台詞のこと。転じて主にエンターテインメントの売り文句になったのさ」と噛んで砕くように教えて差し上げました。授業料が欲しいです。なんか、おいら雑学の教授になりたくなりました。でもさ、その知識の源というのは昔は雑学系、もしくは興味のある分野の専門書か入門書だったんですけど、今はぶっちゃけていえば、Wikipediaを覗けば、だいたいわかってしまうま。おいらの知識なんて浅いってことよ。あれ、浅井慎平さんってご存命? 『サンデー・モーニング』では最近お見かけしないなあ。脱線しよう。浅井さんといえば『象印クイズ ヒントでピント』ですよねえ。元々は小林亜星さんがキャプテンで、その後を継いだのかな? まあ、日曜の夜に、家族で観ていたんですが、どうも、ああいうタイプのクイズはおいら苦手でしたね。結局はさあ、十六分割という一番難しいのは黒澤久雄が答えちゃうのさ。ああ、亡くなった栗本薫先生も、中島梓として出ていましたね。あの方の本が、いっぱいあるなんて、おいらは書店員になるまで知らなかったよ。『グィン・サーガ』シリーズなんて一生読まないだろうな。あとさ外文だけど『ローダン』シリーズとかね。ただ『ローダン』はずるいよね。作者がいっぱいいるじゃない。ああいうの、日本的ではないと思います。でも、売れてたねえ。旧たまプラーザの鬼瓦店長(怖かった。すごく怒られた。しかもおいらばっかり。他にセールスリーダー二人もいるのにクレーム処理から、バイト面接、夜の経理、その他雑用全部やらされた。でも、その分、引き立ててもくれて、人文系の出版社の集まる新年会とか、日販の新春を祝う会とか、またまた日販の社内見学とかにね、必ずおいらを連れて行ってくれたの。期待されていたのかな? その思いに応えられず、本当に申し訳ございません。ちなみに不正確な情報ですが、コレド室町というショッピングセンター内にある書店にどうもですねえ、還暦をとっくに越えた鬼瓦さんがいるみたいなんです。交通費のムダだからおいらは行かねえけどね)

 さてー、最初の話に戻りますが、諸般の事情で、やっぱり今回読んだ本のタイトルとか、著者名、出版社は言えません。きっとバカ書店で何かしらの動きがあるでしょう。あそこのホームページを観ていればわかるんでねえの? そのうちにね。でも、事情通の方や神奈川県人をはじめとして、南関東の人ならバカ書店の会社名がわかるでしょうが、それ以外の地域の方には絶対にわかりませんね。だから大ヒントのサービスを。検索機能で、「横浜 書店」と調べてください。すぐわかりますよ。


 さて、お料理の方はいかがですか? ウチは実を言いますと、ちんまりしたコース料理より、アラカルトの方がワイルドだろう? 失礼しました。ボリュームがたっぷりなんですよ。ええ、オーナーの意向でしてね。野趣あふれるジビエなども使っております。えっ、クマ肉でございますか? そちらは使用しておりません。ええ、これもオーナーの意向でして……では、デザートをお持ちしますね。


 理由はわからないのですが、子供の頃、川崎球場へオリオンズ(いまのマリーンズ)の試合を観戦しに実父に連れられて外出しました。不思議に感じるのはその頃、もうホエールズ(いまのベイスターズ)は横浜スタジアムに移転してきていたので、そっちを観せてくれればよかったのにということです。川崎の街ってさあ、今はとても綺麗ですけど(ちょっと裏に迷い込むと、恐ろしい光景を見ることになりますけどね)、当時はおいら的に“ヤクザのいる土地”という感じで、かなり怯えていました。するとね、実父ときたら、道に迷ってしまったんですよ。さすが、おいらの実父です。そのDNAはおいらにきっちり受け継がれてるよ。でね、この実父、やっぱりおかしいのかなあ? 単に肝が太いのかなあ? 突然にねえ、明らかなヤクザ者に道を尋ねたんですよ。おいら、止めようとしたけど、間に合いませんでした。もう、貧血を起こしそうです。

 ところが、そのヤクザ者、懇切丁寧に川崎球場への道を教えてくれたんです。いいえ、見かけだけの人ではありません。本物のヤクザ者でした。はっきり言えます。たぶん、匕首が見えていました。

 いやあ、この時ばかりは実父を尊敬しました。ウソです。大学に合格するくらいまでは実父を尊敬していました。“文学部いっちゃダメ事件”と“浪人しそうなのにドラクエやってんな事件”で一気に尊敬が薄れました。ドラクエで怒られたその日の夕方に母校の合格通知がきたんです。それ以来、実父はおいらのことを全く怒らなくなりましたし、キチガイになっても、あんまり積極的にフォローしてはくれませんでした。実母がもうちょっと元気で長生きしていたらなあと思います。「親孝行は生きているうちに」とかいう言葉がありますが、おいらは実母が亡くなって、残念ではありますが、親孝行を仕損じたとかは感じません。実父に対してもそんな感じです。

 これは、おいらが冷酷なテロリストだからでしょうか? 弟体質だからでしょうか? どっちにしろ我が家は結束力が弱かったからね。情が薄いだけだな。


 ヤクザ者の話で暴言を吐きます。いわゆる、暴力団といわれるもの。それは壊滅に追い込むべきです。いまの警察は甘いと思います。戦車や、攻撃ヘリを用いて皆殺しにしてもいいんじゃないの? でもさあ、昔ながらのヤクザ者って、コミュニティーの必要悪のような気もするんですよ。変質者とか、犯罪者とかが他の土地からきた時に、そいつらを退治するのって、ヤクザ者のお仕事ではないかな? ええ、警察がやるのが一番ですけど、公って、動き出しが遅いじゃないですか。それでさあ、ヤクザ者も「素人衆には親切に」って決まりを守って、金はさあ、お祭りの香具師とか、要人の用心棒とかの仕事で稼いで、みかじめ料なんかはとらない。コミュニティーの方としてはリーダーが協賛金みたいな金をそっと渡すくらいならいいのではないですかねえ。


 ちょっと暴論なデザートでしたか? 刺激的ではございましたでしょう?

 またのご来店をお待ちしたいのですが、こちらは間もなく閉店なのです。でも、ご安心ください。近所に新店舗を作る予定ですので、そちらによろしければお越しくださいませ。

 今日はありがとうございました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る