第86話 前日譚哉

 やあ、おいらです。


 はじめにお断りしておきますね。今回は、いつ書くかまでは現状、宣言できませんけど、次の回の壮大な予告編なのです。いつもは行き当たりばったりにこの駄文を書いているおいらですが、今度ばかりは脳内パブリッシングしたところ、一回では完結できないと、『ぺこり全神経最高会議』で満場一致で可決されましてね、こういう処置をすることになったわけですよ。ですから、おいらが本当に言いたいこと、書きたいことは、多分近いうちに書くであろう次回に集約されるということであり、まあ、ぶっちゃけて言えば、今回は無理に読まなくてもいいってことになっちゃいますね。ははは。皆さまは平成から新時代に移るという今日この頃、例年の新年とは違って、正月ボケをしている間も無く、お忙しい日々を過ごしていらっしゃるのではないですか? 一方、恥ずかしながら、このおいらは平成も終わろうという間際にもかかわらず、かなりの昭和臭(加齢臭じゃねえよ!)を撒き散らしておりますのでね、まあ完全に取り残されちゃっていますよ。横井庄一さん状態とでも言いますかねえ。そのうち、だれかが見つけてくれるんですかねえ? そしたら、「恥ずかしながら、帰ってまいりました」と当時の、言ってみれば流行語をマイクの前で語りまして、用意された椅子に「よっこいしょういち」とまさに、昭和真っ只中のギャグをぶっ放すわけです。そして並み居るカメラマン達にライカを向けられ(当然、スマホなんてないですよ)、「や、やめてくれ。魂を吸い取られる」って叫ぶわけですよ。ああ、もうこうなると昭和どころか、江戸時代末期から、明治時代の人になっちゃいますね。あれ? おいら、タイムマシンで何者かに拉致されたのかい? やべえ、くだらないことばっかり書いていると、根本陸夫さんを紹介した時みたいに二回で終わらなくなっちゃいますね。思えば、あの辺からこの駄文も落ちぶれて行ったわけでね。もしかしたら女子力が強かったのかなあ? 女子はプロ野球にロマンなんて感じないでしょ? まあ、個人差あるか? 近いうち、大相撲のこと書いて、女子力勢にとどめさしますから。この駄文は酔狂な中年〜熟年男子と男心のわかる小粋な女子(年齢制限なし。妙齢な美人大歓迎! ああ、書いていてちょっと虚しくなった。おいら、無意識に欲求不満なんだろな。枯れきれていないな。『剣客商売』の秋山小兵衛みたくなりたいよ。ああ、あくまでも、池波正太郎先生の小説版のことですよ。テレビ版はさあ、藤田まことやら北大路欣也だの、脂ぎっていてイメージと違うんですよ。フジテレビにさあ「お前はばかか!」って出川哲郎先輩に怒ってもらいたいっす)


 さて、次回の主題だけは本稿でお伝えしますね。


「おいら、久しぶりにミュージックに目覚めてしまった」


 ということです。理由はお分かりですかな? 要するに、昨年末の『紅白歌合戦』の特に後半。星野源やら米津玄師やらユーミン、松田聖子……サブちゃんと石川さゆりはフィールド外に蹴っ飛ばして、嵐もちょっと今回は企画ミスだから、ご退場願って、最後のサザン桑田佳祐とユーミンの熱いダンスと接吻。ザッツ・エンターテインメント・オン・ザ・ジャパーン! 本家のひろみジャパンはちょっとガソリン切れっぽかったけどね。ひょっこりはんに救われたんじゃねえの? 一秒も映っていなかったけどね。ははは。


 まあ、またタイムマシンに乗っちゃおう。ドラちゃん頼むぜ。ああ、おいら古い人間だから、声は大山のぶ代さんでお願いします。えっ? 認知症で老人介護施設にいるからムリだと? アタマ使えよ。テレ朝のビデオ倉庫から素材を盗んできて、日本音響研究所の鈴木所長(二代目)に編集を頼むんですよ。初代はさあ、『吉展ちゃん誘拐殺人事件』の犯人を見つけたすごい人だったけど、残念なことにズラだった。でも当代は「自分はハゲだ!」って堂々としているから、おいらとても、好感を持っているよ……


 ああ、つくづくおいらは無駄な文章書きだと思いますよ。ほとんど読まれてないからいいけれど、もし、大人数にバレたらパナマ文書騒動なみの事件になって、名誉毀損で大量に訴えられるかも……ああ、おいら死刑囚だったよ、すでにさあ。「トラブルウエルカム!」だね。あれ? そう言えば中坊公平さんってご存命だったっけ? もし、そうだったら賠償請求訴訟の弁護やってもらいたいんだけど。弁護士復帰可能かな? もしダメだったら、北村弁護士かなあ? それとも菊池さんかなあ? あの、父っつあん坊やはやだな。名前出てこないし。八代弁護士もキープしとくか? でも、あの人日本の裁判の弁護できたっけ? 小室さんのことは触れてはいけないね。宮内庁のヒットマンに殺される。いっそ橋下徹に頼むか? タレント事務所タイタン所属の弁護士かあ。笑えるな。そう言えばさあ、昔、東京都知事が青島幸男さんで、大阪府知事が横山ノック師匠の時があったじゃないですか? おいら「東西二大都市の知事がイロモノかよ」って失笑しましたよ。もっとも青島さんは厳密にはお笑いさんではなく、放送作家、タレント、司会者、作家のマルチタレントのハシリですけどね。でもさあ、つまるところは『いじわるばあさん』じゃん! 考えてみればその頃からある意味で日本の地方自治はぶっ壊れていたのかもね。いま現在の都知事は小池百合子で府知事が松井一郎。前出の諸先輩と何が違うと言えるでしょう? ははは。


 ちっとも、前日譚になりません。結局、思いつきで書いちゃうんだなあ。

 とにかく、道をもとに戻そう。ドラちゃんのタイムマシンでおいらは自分の幼少期に行くわけです。実家は親戚に安ーい家賃で借りていた一軒家です。東横線の菊名から歩いて五分程度、すごい好立地ですよ。でもねえ、実父はおいらの産まれた頃に出版社でありながら、上場しているという、ある意味では一流企業である、旧学習研究社(現学研ホールディング?)を「自分は管理職にはなりたくない。生涯現役でいたい」と野村克也みたいなキザなというか、家族のことを考えない自分勝手な理由で退職してしまい、フリーの編集者になってしまったのですよ。そこで、黙って管理職やってればさあ、少なくとも極貧にはならなかったですよねえ。そしたら、おいらの人生も、こんなに悲惨なことにはさあ……ねえ?

 我が人生最大のジョーカーは実父ですよ。本来、親に対してこんなこと言うのは罰当たりですけど、罰なんてもう十分に当たってるよ。もう、全然平気。耐性ついたわ。免疫ついたって言うのかな。免疫強すぎて、超アレルギー体質ですよ! 全く。

 

 ぼやきはほどほどに。そんな一家の長に定職・定収入がない貧乏家族ですが、レコードプレーヤーはあったんだよな。たぶん、実父は姉のために買ったんですよ。実父は病弱でいつ死んでもおかしくないおいらより、健康な姉の方を可愛がっていたんだと思います。で、幼少のおいらはソノシート……知ってます? ソノシート。あれで、なんか聞いた思い出がありまさあ。たぶん、『ウルトラマンA』の歌だったと思います。これで、おいらの実年齢、類推できちゃいますね。でもね、おいら、あんまりミュージックに興味持ってなかったんだよね。だって、ちゃんとしたレコードを買ってもらったのは小学生の後半、五年か六年の頃で、その歌って言うのが、正確には歌じゃなくてですねえ、その頃大ブームだった、プロレス選手の入場曲だったのです。ミル・マスカラスの『スカイ・ハイ』はちゃんと詩もついた洋楽だけど、ブッチャーやら、タイガー・ジェット・シンやらはさあ、ただの恐ろしげなメロディーだし、ジャイアント馬場なんて日テレ系のスポーツテーマだもんね。笑っちゃうのがジャンボ鶴田。なんと自分で歌を歌っちゃってんの。下手くそだし。藤波辰爾のテーマ曲は割とかっこいいメロディーだったかな。『ドラゴン・スープレックス』でしたっけ? あの頃は藤波ってヘビー級じゃなくてジュニアヘビー級だったんだよなあ。今はもう太っちゃったけど。あとさあ、最大の問題作はアントニオ猪木の『イノキ・ボンバイエ』ですよねえ。あれはさあ、ほんとはモハメド・アリのテーマ曲で『アリ・ボンバイエ』なんですよね。でさ、いわゆる異種格闘技戦でしたっけ? あれの一環で行われた世紀の凡戦「アリ対猪木」。前評判ばっかり先行しちゃって、蓋をあけたら、例のアリキックでさあ。試合後のアリはすごいダメージを受けて、歩けなかったという伝説がありますが、おいらが思うにそれって、梶原一騎あたりが作ったウソじゃないの?


 ああ、話がなぜかプロレスになっちゃったよ。そうそう、一応まともなレコード買ってもらったよ。思い出しました。イモ欽トリオの『ハイスクール・ララバイ』……なんか、空気が重いなあ。知っている人は知ってますよね? 空前の大ブームだったですよねえ。三人揃えば、皆で踊って、歌いましたよね。ヨシオ、フツオ、ワルオね。山口良一がいい味出してましたよね? 長江健次は「なー」っていうだけだったけど、ウケてましたよね? 西山浩司は『スター誕生!』のお笑いコーナの時から、欽ちゃんに可愛がられてましたよね? まあ、三人とも、今はほとんど見かけませんけどさあ……ザ・ベストテンにも出てたんですから、昭和の歌謡史には刻まれていますよ。


 ああ、もう疲れちゃった。でも、これだけは書いとこう。おいらは高校生になって、初めて自分で、LPレコードを書いました。『杉山清貴&オメガトライブ』です。なんか、以前の、寸劇というか出来の悪い新喜劇で触れましたよね。あれだってちゃんと事実も書いてあったんですよ。だってこの駄文は“エッセイ”ですからね! (大いなる失笑)


 次回に続きますよー。では。

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