特殊な体細胞操作に潜む影

「ねえアイピス?

話あんだけどさ」


「何なのら?」


「ネイピアがあんたと会話したいって……」


「嫌なノラ!

そうやってオイラに近付いといて隙をついてやっつけようなんて魂胆がまるみえなノラ!!」


(ねえ、ネイピア?

やっぱアイピスまともにとりあってくれないんだけど……)


(私が降参するから話したいって言ってみて)


(あ、わかった)


「ねえ、アイピス?

ネイピアがさ、降参するって。

だからあんたと直接話がしたいんだって。

どうする?」


「だから、あいつがなんの理由も無しにオイラに降参なんて絶対嘘っぱちなノラ!

オイラを騙して出し抜こうなんて許せないノラー!!」


(ネイピア〜、アイピスやっぱなかなかしぶとい)


(お互いにメリットになる相談する価値のある理由なのだけれど。

話だけでも聞いてくれない?

そう伝えてみて」


(う、うん)

「ネイピア曰く、『お互いにメリットになる相談する価値のある理由なのだけれど。

話だけでも聞いてくれないか』だって。

どうする?」


「ネイピアってやつ、ほんっとしぶといノラね」


(うん、おまえもな)


「なあラジアナ。今オイラに何か言ったノラか?」


「いや、なんでもない」


「ホントにそうノラか〜?

まあ、いいノラ。

ところでさっきの話の続きノラ。

お互いのメリットノラか……。

テレパシーで話を聞くだけなら、確かにオイラにとってデメリットにはなりそうにはないノラ。

じゃあオイラの周波数をネイピアに繋ぐノラ」


「サンキュー」

(ネイピア?

今からアイピスの会話の周波数が入ってくると思う。

準備しといて!)


(了解、ありがとう)


(ネイピア、聞こえるノラか?)


(ええ、聞こえているわ)


(オイラ忙しいノラ。用件なら手短にいうノラ)


(はいはい。

これから説明する話はお互いにメリットのある話よ。

つまり、共闘するの)


(共闘?

意味がわからないノラ。

馬鹿げていて呆れてものも言えないノラ。

オイラはアイラ様にはたくさんの恩がありお慕いさせていただいているノラ。

 そんなオイラがおまえと協力してアイラ様と戦おうなんて、

宇宙が何回ひっくり返っても絶対にあり得ないノラ!)


(ちょっと落ち着いて。

私がいつ一緒に協力してアイラと戦おうなんて言ったのかしら?)


(え、違うのノラか?)


(ええ、違うわ。

私とあなたが協力して戦おうとしている相手は、

あなたに寄生し、確実に増殖しようとしている存在よ)


(な、何ノラか、そんな物騒な存在は!)


(あなたはまだ出会ったことは無いのかしら。

アレフ2に君臨する創造主アドミニストレータの番犬。

強敵。

感情を持たず、ただ己の本能に従い

私達5次元少女のような異分子を徹底的に排除する超越因子メタファクターに)



アレフ2


 自然数で数えることの出来る無限は

可算無限集合アレフ0と呼ばれています。

 しかし、実数の無限は自然数で数えることができないという意味から非可算無限集合アレフ1と呼ばれています


 二つの無限の違いは濃度にあり、

前者は可算濃度、

後者は連続体濃度とも言い換えることができます。


アレフ1の実数の無限に対して、

含まれる数それぞれに対応するベキ集合(選び方)の総数を加味した場合は当然アレフ1の実数の無限より大きくなり、そのベキ集合の組み合わせを加味した更に大きな実数の無限はアレフ2と呼ばれます。









 









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