{【m0】=m^2/【M】 } : 【 M】 動的平衡の破れ〜ゲートの誕生
遥か昔からこの星にはドーラ人が住んでいました。
後からこの星にやってきたアース人達はみな
ドーラ人とのあまりの違いに驚いたのです。
通常、人は母親の母体から生まれますが、
ドーラ人は違いました。
彼らは、ある日突然現れるのです。
大人として現れる者もいれば、10歳や、
赤ん坊として現れるものも居ました。
彼らの特徴はそれだけではありませんでした。
彼らはアース人とは身体の左右全てが逆なのです。
そして、一部の食べものについては
味覚がアース人とは違う為、左右逆さまの
食べ物を好んで食べました。
アース人はドーラ人を奴隷のように扱い、
星を植民地化していきました。
しかし、アース人の中にドーラ人と仲良くしようと
いう男がいました。
アース人の彼は指導者としてドーラ人の解放を叫びドーラ人と、そしてアース人達からも支持されていきました。
しかし、ある事件を境に事態は一変したのです。
ドーラ人の食べていた左右逆さまの牛の肉を食べた彼が、
病に倒れたのです。
彼の病気は進行性の脳および他の臓器の変性疾患であり、脳細胞のプリオンと呼ばれるタンパクが異常な形態に変化することで発病したものでした。
彼が生きた時代には治療法が全くわからず、
医者も手のほどこしようがありませんでした。
そしてついに、アース人のその男は死んでしまいました。
それから、ドーラ人に対する世間の風向きが
一変したのです。
アース人はドーラ人を避けるようになったのです。
日常生活をする上では、
ドーラ人がアース人と接触しても何の問題も無いのです。
それでも、アース人はドーラ人が死の病の菌を持っているとして、国家ぐるみで差別したのです。
そして、ゲートが作られました。
最初のゲートは次元転送装置ではなく
処刑装置でした。
アース国議会は、ドーラ人の中で
アース人に病をうつしたと疑われる者を
イケニエに選ぶようになったのです。
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