メール第13話傲慢じゃない?
13.
" Mail 遣り取り1 "
== 天羽 姫苺 + 善意の人 ==
気がつくと私は戸惑うことなく、すぐに空メールを善意の人に送っていた。
私の不安を知ってでもいるかのように、彼からの返信メールがすぐに
届いた。
善意の者が男性なのかはたまた女性なのか、判らなかったけれど
ひとまず私は思考する時には彼と表現していくことに決めた。
「空メールがいただけたことで、奥さまがちゃんと私からの
手紙を読まれたこと、確信できたことは1歩前進かとうれしく思います。
きっと、どんな理由で私がこのようなことをしているのかと、気にかかって
おられることと思います。私はご主人とも相手の女性とも近い存在なのか
と問われれば近くないと答えるような存在で、では遠い存在なのかと
問われれば、そう遠くはない存在ですとお答えするような存在になります。
今はこれくらいしかお話できなくてすみません。ただひとつ言えることは
あの2人に変な関係にはなってほしくないということで、この点で奥さんと
共闘関係になれるのでは?と考えています。そして私はご主人にも相手の女性
にも恨みなどを持ってはいないということも宣言させていただきます。
どちらにも不幸なことになってほしくないと願う者ですが、どちらかというと
やや、お相手の女性側寄りの立場になろうかと思います。奥さまの警戒を
少しでも解きたく、書ける範囲で私の立ち位置を書かせていただきました」
今度の彼からの連絡は媒体が紙から電子メールになって手軽さから
なのか、たまたま今回は今後も継続する関係性になったことからの
ものなのか、まだ丁寧に続きが書かれてあった。
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