ちょっと妹を舐めてくるファンタジア
狐付き
プロローグ
僕には3つ年下の妹がいる。
そして僕と妹には誰にも言えない秘密がある。
5年前、両親が不慮の事故で死んでしまい、幼い妹を養うため、僕は12歳で冒険者となった。
僕のうちは農家や商店じゃなく、特にこれといった技能のない僕が金を稼ぐにはこれしかなかったんだ。
薬草や食材を求め山に入り、その途中で兎などを狩り食費を節約し生活する。そのおかげか弓の技術はどんどん向上し、あるとき現れたはぐれ魔物すらなんとか倒せるくらいにはなっていた。
だけどそのとき僕は大怪我を負ってしまった。
隠せないほどの傷を見た妹は僕にしがみついて、泣きながら謝っていた。自分がなにもできないせいで僕に危険なことをさせてしまっていると思い、ずっと「ごめんね、ごめんね」と言っていた。
そのとき、妹の涙が僕の傷に落ち、途端に傷がふさがった。
まさかと思ったが、間違いなかった。僕は色々と調べてみて、妹の体液には強力な治癒効果があることがわかった。
文字の読み書きくらいはできた僕が、冒険者ギルドの資料館で必死になって探した文献によると、数百年に一度、そういった特異体質の人間が現れることが記載されていた。それが今回僕の妹というわけだ。
これは隠さないといけない。誰かにバレたら妹が売買されてしまうか、下手したら国同士の戦争の発端になってしまうかもしれない。だからこのことは妹にもしっかりと言い聞かせた。
だけどこれは稼ぐチャンスだ。もちろん妹のなにかを売るような真似はしない。魔物を討伐できるようになれるまで冒険者のランクを上げ、弱い魔物を狩る。そして怪我をしても治せるから今よりももっと稼げて妹を楽にさせてあげられる。
あと、どうやら妹の体液は傷口に塗るよりも経口摂取のほうがいいということが判明。口から入れると負った部分の傷だけでなく全身に効果があり、更に体力も戻る。
もちろんデメリットもあった。保存が一切できないどころか、他のものに触れても効果がなくなる。スプーンで汗を掬っても駄目だった。だから妹を直接舐めるのが一番いいようだ。
「ティア、ただいま」
「おかえりお兄ちゃん!」
ティアは僕が帰ってくると、とても嬉しそうに笑顔で迎え出てくれ抱きついてくる。
僕はそんなティアの少し長くなった髪を少し持ち上げ、うなじに舌を這わせる。
「ひぅっ」
「っと、ごめん」
夏場だったら頬などでもいいが、涼しい季節だとあまり汗をかかないからかきやすい部分から摂取するしかない。妹はくすぐったがりだから申し訳ないけど、これで体力もバッチリ。明日からまた頑張れる。
魔物狩りの依頼があればそれを行い、なければ先輩冒険者から稽古をつけてもらう。そうやって毎日戦うことで僕の戦闘技能はどんどん上がっていき、若くしてこの町でも上から数えた方が早いくらいの剣士へと成長していった。
そんな生活をしていたところ、問題が発生した。
妹が年頃の女の子になってきてしまったのだ。
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