能動進化のアテンションスキーマ

ある仮説について調べてみた。


脳が音を聞いたり光を見たり している訳ではない。


僕達が知覚するのは 世界で起きていることに関する最善の『推測』。


僕達は単に受動的に 世界を知覚するのではなく 能動的に世界を『生成』している。

脳の錯覚を利用した数ある実験や幻肢痛、

もしかしたら超常現象の一部までも説明がつくかもしれない。


僕達はみんな今この瞬間もずっと

『幻覚』を見続けている。

幻覚についてみんな感想が合意している場合を『現実』と呼ぶらしい。


内部からの身体的経験は身の周りの世界の経験とは違う。

身体内部に限って言えば、

知覚は『制御と調節』に関わる。


そこに何があるのか理解しようと

脳が予測する時、 

僕達は物体を感覚の原因とし知覚する。

脳が制御や調節のために 予測する時

僕達は制御が上手くいっているかどうかを経験する。

自分であるという僕達の最も基本的な経験、

つまり、肉体を持つ生命体である という経験は、

僕達を生かし続けている生物学的機構に深く根ざしている。


全ては生きるという 基本的な衝動から生まれてくる。

 『予測に基づく知覚』というメカニズムによって。

僕達の世界や自分の経験は生きた身体を通じて生きた身体が故に生じる。

つまり、僕達が意識と呼んでいる過程を通して見ているものは

 『何があるか』という脳の最善の『推測』が生みだしたもの。


僕達が経験する世界は身体の内側からも作られる。

自分の身体に関係する事の予測は

身体内部の深いところから来る感覚信号から生まれる。


身の周りの世界の経験や その中にいる自分自身の経験は 『制御された幻覚』のようなもの。

危険と機会に満ちた世界で生き残るために 

何百万年という進化の中で形作られたもの。

 

『人間が自分の意識だと感じているのは

意識として考えうる領域のうち ほんのわずかにすぎない』


自己と世界はその人特有のものだが 

誰の場合でもその起源は生物学的メカニズムにある。

他の多くの生物でもその点は共通している。


ここで疑問に思った。

『意識』の正体が仮に『バイオリズム推測マシン』だとしたら生きている間しか機能しないのだろうか?

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