第91話 300キロ内を‥‥‥

4WD車がこの国を救う?

僕はまだ状況がわからなかったです。


“「光‥‥‥今から言うことを良く聞いて欲しい。プリム宝石とガルバディのクリスタルが重なった時、膨大な熱が発生するんだ!」”


五百年前の僕が言います。


「う〜ん、膨大な熱‥‥‥ねえ〜‥‥‥うん? 膨大な熱?‥‥‥そうかあ!」


僕はわかりましたよ。

で、ミリアが聞いてきます


「なにか、わかりましたのですか?光様」


「ああ! 4WD車には熱感知レーダーが備わっているんだよ!」


「熱感知?レーダー?」


僕がミリアを抱きしめて言います。


「ひ‥‥‥光様♡」


ミリアは僕に抱き返してきます。で、またもミリアの胸が、僕の胸下に“ムギュ”と押し返してきますよお!

そんでね、そんでね、ミリアの胸の先が、そ、そ、そのち、ち、ち、◯びが分かるほどなんですよおお!


で、それを見ていたブレイク王、


「光、早く結婚すれば、生でみれるぞ!」


ブレイク王お!今はミリアの、その! あの! オッパイの話し、じゃなくて、


じゃなくて、今は4WD車の話し!


で、僕は復活したアイに聞きます。


「アイ、これには熱感知レーダーと赤外線レーダーは備わっているの?」


「ハイ、アリマス」


そうか!あるのか!よかった!

だったら上の僕の4WD車とこいつで、こと足りるんじゃないのか?


“「いや、二台だけでは‥‥‥今から探索する範囲は約300キロだから‥‥‥」”


「さ、さ、さ、三百キロだってえええ!」


しかし、三百キロだと確かに4WD車二台では範囲が広すぎます。


だいたい、4WD車に付いている熱感知レーダーの探索範囲は最大で一キロ。

しかも、広範囲で熱感知レーダーを使用すると、レーダーの感度が落ちてしまうんです。


で、どうすれば良いか?


その事を今からアイが説明するとの事で、車内のフロントとリアのモニター、フロントの外に3Dモニターに映し出し、説明します。


「プリムショウコクト、ガルバディノクリスタルガ‥‥‥」


けどですねぇ、説明が長くなりそうなので、僕が簡単に‥‥‥


プリム小国とガルバディのクリスタルが合わさると莫大な爆弾になるのは、以前話したけど。


で、その量はと言うと、プリム宝石が0.05カラット(つまり豆粒より小さい)ガルバディのクリスタルが長さ5センチ程で、その爆発の威力は約250キロは全て吹き飛ぶ程。


「「「「なあ! そんなに! 」」」」


そして、プリム宝石とクリスタルが合わさる時にかなりの熱が4時間、放出され臨界に達して爆発する。


「つまりは4時間以内に探し出せばいいの?」


ミリアが僕に聞いてきますから、


「いや、その場所に行き、プリム宝石かクリスタルを撤去、逃げる時間も含めて‥‥‥2時間以内だと思う」


それを聞いて、皆んなはビックリします。


そりゃあそうですよ、300キロ内を2時間以内に見つけプリム宝石かクリスタルを撤去するのは至難の技。


しかも車は二台しかない。


「‥‥‥だから‥‥‥か。僕がコピーで出した4WD車をて‥‥‥」


けど‥‥‥今からプリム小国から呼んだとして、間に合うのか?

いや! それよりも、イレイ達を危険な目に合わせては‥‥‥。


と、そこへ、

「ヴゥヴゥヴゥ!」とスマホが鳴ります。


僕は一瞬驚きます。今まで魔法の結界でスマホが使用出来なかったんですからね。


で、スマホの画面を見ると‥‥‥‥‥‥


「なんじゃこりゃああ!」


思わず言っちゃいましたよ。


だってですね、軒並みメールと電話の連絡がもうね‥‥‥ズラ〜〜〜〜〜〜とですね、イレイ達や上で待ってるチー達からなんですよ。


いやね、元の世界に居た時には絶対にあり得ない光景ですから。


で、スマホに電話が‥‥‥相手は‥‥‥ イレイ!


「ハイ、もしもし‥‥‥イ、イレイ?」


僕は恐る恐る出ましたよ。だってですね、

この今の現状を‥‥‥どう説明すれば‥‥‥


「あっ! 光! 良かった! 漸く繋がった!」


イレイが心配そうに話しますよ。

で、僕は、


「イ、イレイ、ごめんね。何だか一杯連絡入れてくれたみたいで」


「ううん、いいの、光が無事なら‥‥‥」


とか言うイレイなんですかねぇ‥‥‥


心配してたの、とか、何故?連絡が出来なかった、とか凄い勢いで話して来ますよ。


かな〜り心配してたのが分かるぐらいですよ。


「‥‥‥本当にごめんなさい」


僕はイレイに謝ります。で‥‥‥


「光、私に何か話す事ある?」


とイレイが突然に言いますよ。


「えっ!」


「光‥‥‥チーから聞きましたわよ」


「へえっ?‥‥‥な、何を?」


「‥‥‥5人目の事‥‥‥」


なんだか、なんだか、なんだかああ、イレイの言葉が‥‥‥重く感じますよ。


「あ、あ、あのねぇ、イレイ‥‥‥」


と、僕が話そうとしたら、


「マーからも聞きましたわよぉ!」


「へえっ?」


イレイの言葉の語尾が、なんだかとても、とても、とても‥‥‥僕は手の平の汗が‥‥‥


「光‥‥‥今そちらにメイル達と向かってますのぉ、着いたら後でぇ、ゆっくりとぉ、お話ししましょうぅねぇぇ」


今まで聞いたことのないイレイの重〜〜〜い言葉がですよおおお!


て、マーは何話したんだよ!て、まさか!


「うん、6人目の事も、ミリアとクリエラの事も話したよ」


やっぱりそうですかああああああ!


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